公開日:2018.12.16 / 最終更新日:2018.12.19
1934
「木材活用フォーラム2018」レポート
「木材活用フォーラム2018」に参加
「木材活用フォーラム2018」に参加しました。
木造分野もしくは関連するトップランナーの人の話が聞けるということで毎年参加しております。
今年はまず木造の防耐火に詳しい安井先生の話でした。
2019年にはいよいよ建築基準法改正があります。
国土交通省が発表する資料で概要を教えていただきました。
そして動画を使って、「木はゆっくり燃える」ことがよく分かる実験映像を見せてもらいました。
来年の法改正の防耐火関連のポイントは、建築基準法第21条、第61条、第62条です。
木材をあらわしにしながら防耐火設計をする、あるいは中層でも準耐火建築物で対応できるようにする内容になります。
大きな話としては、準耐火建築物は75分、90分、2時間が設定されます。
また用途変更は、200m2以下まで確認申請が不要になります。(今までは100m2以下)
パネルディスカッションのトーク
スーパーゼネコンや、大手不動産会社では、すでに様々な取り組みが実行されています。
20階建ての木造ビルや、自社ビルで12階建てビルの計画があるそうです。
仙台で10階建ての賃貸マンションを鉄骨とCLTを組み合わせて建設中だそうです。CLT床の施工は、ワンフロアで約3時間 で完了し、省力化、工期の短縮などが期待されます。
ある空港工事では、建設地に作業員を派遣することによる労務費などの問題もあり、木造化、CLTにチャレンジすることで、工事の省力化を図っています。
コンビニメーカーでは、環境配慮モデル店舗として、CLTを屋根を用いる店舗もあるそうです。
中大規模木造の普及には情緒的なこだわりを捨てるべき
中大規模木造の普及には、「木造には情緒的なこだわりが強い」ことを改めるべきだと思います。
チームの組み方が重要で、団体戦、ネットワークでやる必要性を感じています。
長期的な視点で木造を伸ばすべきで、ビジネスの視点を常に意識することが大切だと思います。
社会の変化や法改正などもあり、木造でできることがだいぶ広がっています。
新しい木造の世界をつくっていくために尽力したいと思います!
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
最新記事 by HOUSEBASE 代表取締役 植村将志 (全て見る)
- 4号建築物も構造図書の保存義務化へ - 2020年1月10日
- 耐震等級の徹底解説!住宅性能表示の構造の安定とは? - 2019年7月29日
- 住宅のリフォームは「健康性能の強化」が必須な理由 - 2019年6月15日
- 工務店は「事業承継できるかどうか」で選ぶ時代に - 2019年5月20日
- 省エネルギー住宅の「全館空調」はエアコンのみで実現できる - 2019年5月19日