住宅の省エネルギー性能を表示する「BELS」

BELSは省エネルギー性能に関して第三者評価を受けるもの

住宅の省エネルギー性能については、法律に基づき省エネルギー性能に関するガイドライン（指針）も策定されており、ガイドラインに即していれば自己評価による表示も可能です。

このガイドラインにそった第三者機関による住宅省エネルギー性能表示制度として住宅版の「BELS」

も開始されました。住宅性能評価機関が実施するサービスで、それまではオフィスビルなど規模の大きな建築物向けに実施されていたものが、対象を戸建て住宅まで拡充して行われることになりました。

住宅性能表示のほか、認定低炭素住宅、住宅金融支援機構によるフラット３５S融資基準適合規定など、既存のさまざまな仕組みとワンストップで申請することで割安に利用することが可能です。BELSの評価に必要な費用は３万円程度です。

BELSは省エネルギー性能を「★」の数で視覚的に表示

BELSは省エネルギー性能の計算書など設計関連の書類をもとに評価を受ける仕組みです。省エネルギー性能を「★」の数で表示することで、視覚的にわかりやすい表示となっています。

BELSにおける住宅の場合の「★」の数と性能の目安

• ★★★★★→性能の目安：国の省エネ基準に比べ20%以上省エネ
• ★★★★　→性能の目安：国の省エネ基準に比べ15%以上省エネ
• ★★★  　→性能の目安：国の省エネ基準に比べ10%以上省エネ（誘導基準）
• ★★　  　→性能の目安：1.0（省エネ基準）
• ★  　  　→性能の目安：国の省エネ基準に比べ10%未満

BELSでは省エネルギー性能を「★」の数で表示するほか、国のエネルギー基準と比較してエネルギーの削減率で見せることもできます。「★」の判断には、一次エネルギー消費量（その他一次エネルギー消費量を除く）のみを用い、外皮基準は含まれません。

「ZEH」表示も可能に

国が定めたZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス＝住宅で使用するエネルギーと発電などで創るエネルギーの収支をゼロ以上にする住宅）の基準を明示する「ZEHマーク」の表示が2017年４月より始まっています。これには外皮性能も含み、ZEHなどの各基準を満たす場合に性能に応じたマーク表示ができるようになります。

経済産業省のZEH補助金でも、2017年からは申請の際の性能要件の確認方法のひとつとして組み込まれます。BELSは住宅の省エネルギー性能表示制度として今後、重要度が高まっていくでしょう。

まとめ

すでに賃貸住宅や販売物件については、省エネルギー性能を表示するように事業者に対して努力義務が課されています。具体的には、国が定める基準と比べて、どの程度の性能なのかを物件ごとに表示するように求めています。努力義務なので、必ず性能を表示しなければならないわけではありません。しかし、広告などにも使えるため、すでに高性能化を達成している物件から、こうした表示制度を取り入れる動きが出始めています。

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