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家づくりのコストを下げるのに一番大切なこと[工務店との家づくり③]

資金計画は家づくりの要。予算を超えてはいけない…のはわかっているけれど、多くの人は今よりも良い暮らしを求めて家づくりをするわけで、予算よりも工事費の見積り金額がオーバーすることも常なのです。上手に家づくりのコストを下げるには「つくり手である工務店を味方につけること」と、「やらなくてもいいことはやめること」が必要です。

あなたが工務店だったら、どんな人のコストダウンを手伝いたくなりますか?

家づくりのコストを下げるのに一番大切なこと

家はたいていの人にとって、一生で一番高い買い物です。数千万、場合によっては億の単位にのぼるお金は、資金計画を間違うとその後の人生に大きな影響をもたらすことさえあります。

そのことをよくわかっている人ほど、家づくりのコストには敏感です。つくり手と、コストダウンの相談で白熱することも多いかもしれません。

 

けれど、すまい手(発注者)が支払うお金は、つくり手にとっては生活の糧になるもの。限界を超えての値引きやコストダウンは無理なのです。

優良な工務店は、無理なコストダウンをするくらいなら家づくりを辞退しますし、法外な値段で引き受けるような工務店には家の品質や倒産などのリスクが隠れていることもあります。

 

しかし、その中でも「双方で納得するかたちでのコストダウンができる」幸運なすまい手がいるのは事実。

あなたが工務店だったら、限界ギリギリまで一生懸命知恵を出したり、今後の協力を期待した値引きをしたいと思うのはどんなすまい手でしょうか。

 

具体的に、コストダウンのため「相見積り」を取るというケースで考えてみましょう。

 

工務店と工事契約する前には、必ず設計図に基づく工事費の見積書を出してもらいます。

建築家(設計事務所)に設計を依頼した場合、建築家が薦める工務店に絞って見積りを依頼する「特命での見積り」か、2~3社の工務店に見積りを依頼する「相見積り」の二つの方法があります。

相見積りのほうが、競争原理が働いて見積り金額が安くなりそうですね。また、査定する建築家にとっては金額の大小で決めやすいということもあります。

 

しかし、私は一戸建て住宅の見積りについては「相見積り」をおすすめしません。

 

私は起業前に建築家案件の見積り調整にも携わっていましたが、相見積りを依頼して検討する時間があるなら、1社に見積りを依頼し、その工務店とじっくりコストダウンの相談をした方が金銭面でもメリットが大きくなると感じてきました。

 

何としてでもその工務店に依頼したいという熱意が伝われば、工務店側もより親身になって知恵を出したり、将来につながる値引きをしたりなど、コストダウンに前向きな対応をしてくれます。

その建築家と今までの仕事でよい関係を築いている工務店であれば、その建築家からの信頼を損なうわけにはいかないという心理も工務店側に働きますので、より適正な見積りをしてくれるでしょう。

 

また、相見積りで選ぶということは、金額で選ぶということですね。。。

悪い考えではないのですが、工務店の立場からすると「金額が安かったから御社に依頼したい」と言われるのと、「予算は限られているけど技術力や実績等を評価してぜひ御社に依頼したい」と言われるのでは、人間ですから気持ちの入り方が違います。

 

家づくりは「いい人、いい会社に頼むこと」が大切と言われます。

 

しかし私は、すまい手自身が工務店のやる気を引き出し、気持ち良くつくってもらえる状況を生み出した時、結果がそうなると考えています。

何より家は、現場で工務店をリーダーに大工さんや職人さんたちが腕と時間をかけてつくるもの。

まずは工務店側に自分たちの家づくりにより前向きな姿勢を持ってもらうこと、自分を好きになってもらうことも大事なことです。

 

それでも1社に絞り込んで見積りをすることに抵抗がある方は、見積り依頼ではなく「面談」というかたちで候補先の工務店を訪問してみることをお勧めします。

 

工事費の見積り作業はかなり手間のかかる作業なので、限られた人数で運営している工務店の中には金額だけで比較される相見積りに消極的な会社もあります。

見積り依頼先の選定中であることを正直に伝えた上での面談であれば、工務店側も会うだけですので負担もあまりありません。建築家と候補となる工務店をリストアップのうえ同行してもらい、その工務店の家づくりの考え方や仕事ぶりなどを見せてもらって見積りの依頼先を決めていきましょう。

 

おまけ:コストダウンに効く上手な「あきらめ」「先延ばし」術

 

工務店から見積書が出てくる時は、おそらくプライベートでこんなに高い金額の買い物もないと思いますので、驚かないように心の準備をお願いします。間違いなく、「見積り金額が予算よりオーバー」しているでしょう。どのように金額を下げていくか、その方法をお伝えします。

まず、つくり手との打ち合わせの中で家づくりの要望等をまとめた資料などを参考に、自分の要望を下記の3つに分けてみてください(かなり難しいとは思いますが…)。

優先順位《高》→中止してはいけません!

  • 耐震性や温熱環境などの基本性能に関するもの
  • 後からは変えられないもの(家の規模や屋根・外壁など)
  • これが叶えられないのなら、家づくりをやめるというぐらいの要望

優先順位《中》→変更できれば数十万円のコストダウンが狙えます

  • 後からでも変えられるもの(キッチン・浴室・洗面台・トイレ等の老朽化する設備は定期的に変えなければならないし、リフォームもできる)
  • 必要最低限以上のグレードをリクエストしたもの
  • 他のもので代用できるもの(例えば造り付けの家具は置き家具にできます)

優先順位《低》→きっぱり中止! 全部中止!

  • 当初の要望になかったものすべて(設計打合せを進めるなかでいつの間にか増えていった項目)

家づくりのコストカットに一番効くのは「いまやらなくていいことはやめる」という決断です。

言うほど簡単ではないことは私も経験していますが、やめることができない場合は予算を増やす(住宅ローンの借入額を増やす)という別の決断をすることになるのです。

小手先のテクニックで、つくり手にぎりぎりの金銭的な譲歩を引き出すことを勧めているサイトなどもありますが、家は自分の人生、健康、ひいては幸福の大元です。日常の買い物とは違うと思わないと、大失敗します。

自分が安心して暮らす家のつくり手と相思相愛になりましょう。そのことが安全な家を適正なコストで手に入れるすべてです。

「おまけ」に関して申し添えると、すべての項目を平均的に削るやり方は後悔が残り、家づくりが楽しくなくなります。旅行でも「旅の楽しさ」を考えつつ、予算に応じて行く場所や移動手段、食事、宿泊施設などを、優先順位で決めていきますよね。家づくりも全く同じです。

せっかくの機会です。家族で語り合いながら、理想の家づくりを目指してください。

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HOUSEBASE 代表取締役 植村将志

HOUSEBASE 代表取締役 植村将志

住宅・建築分野におけるリアルな情報発信や、役立つコンテンツやサービスの提供、実務者向けのソリューションを通じて、すまい手やつくり手にとって納得のできる家づくりを目指しています。

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