建築家選び8つのポイント②発信している情報は?
あなたにぴったりの建築家を選ぶ方法を紹介する連載の第二回は、「建築家が発信する情報」の見極め方について。どのようなポイントでチェックすればよいのかお伝えします。
【ポイント2】発信している情報は?
前回のコラムで、建築家を見極める8つのチェックポイントを挙げました。
今回はその2番目、「発信している情報」についてです。
建築家は設計図を書くのが仕事ですが、人の生き方を家という形にする「表現者」でもあります。
住まいの建築を、すまい手とつくり手が互いに満足する「表現」にするためには何が必要か。
それはお客様を理解することと、自分がどのような思いで家づくりに取り組んでいるか、どんな家を作りたいのかを理解してもらうこと。
そのため「さまざまなメディアを通じて発信しているか」が分かれ目になります。
良い建築家は必ず情報発信をしているものなのです。
【方法1】「どこでどう情報発信しているか」をチェック
SNS・ブログ
FacebookやTwitterなどのSNS、個人ブログを頻繁に更新している建築家はたくさんいます。
素顔に近い発信ツールなので、仕事の様子はもちろん、その人のプライベート、「考え方」「生き方」がわかります。
さらに、媒体の選び方、サイトのデザインなどの「発信のしかた」からもその建築家の価値観やこだわりを知ることができます。
ウェブサイト
さらに独自のウェブサイトを立ち上げ、その中で自分の設計者としての考え方を「コラム(記事)」として書いている人がいます。
宣伝的な色合いが強い場合もありますが、表現者として自分の思いを発信したいという気持ちも強いはずです。
自社サイトという責任において本音や、業界常識とは異なるオリジナルの考え方が展開されていることがあります。
マスメディア(書籍、テレビ)
本を出版していたり、雑誌に記事が掲載されていたり、テレビに登場したりと、マスメディアを通じて情報発信をしている人もいます。
ブログやSNS、サイトはいわば個人発信ですが、マスメディアには出版社や放送局といった他社の一次チェックが入ります。建築家のパブリックな顔が見られるチャンスですので、忘れずにチェックです。
情報発信がない?!
誰かに紹介された建築家などの場合、まったく「発信していない」こともあります。それもその建築家の情報になります。
紙媒体に情報がなくてもそれほど気にする必要はありません。
本の出版や、専門雑誌への掲載はハードルが高い場合もあるし、編集方針と考えが合わない場合は建築家から掲載を断る場合もあるからです。
一方、インターネットに全く情報がない場合は要注意です。
ネットがこれだけ普及しているいま、ウェブでの情報発信がないのはよっぽど考えがあるか、それとも「自分を理解してもらう」ことに無頓着であるかのどちらかです。
【方法2】実際に利用したユーザーの声を参考にする
もうひとつチェックしたいのは、「お客様の声」。
自社サイトにユーザーの感想を掲載している建築家はおすすめできます。
お客様が建った家に満足し、引き渡し後も建築家との人間関係を続けているからこそ「ファン」として意見を書いてくれるわけですから。
また、掲載する建築家としては、お客様の声を大切に思い、同じように次の施主にも対応していこうという意思表示でもあるのです。
まとめ
後で「根本的な考え方が違う」とならないためにも情報収集は必ずしましょう。特に、紹介などで出会った建築家の場合は必須です。
次回は、3番目のポイントである「建築家の経験値」についてのお話。
具体的にどれくらいの経験値があれば、「信頼できる建築家」と言えるのでしょう。お楽しみに!
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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