建築家選び8つのポイント③経験値は?
良い仕事をしてくれる建築家選び8つのポイント、3つ目は「仕事の経験値」です。成功も失敗も含め、すべてが次の仕事へとつながる貴重な体験というのは、建築士も同じ。正式に依頼する前に、どんな仕事をしてきたかを必ず確認しましょう。
【ポイント3】経験値は?
シリーズ1回目のコラムでは、あなたに合った建築家を見極めるために以下の8つのチェックポイントを挙げました。
- 作風・テイストは?
- 発信している情報は?
- 経験値は?
- 人柄に共感できるか?
- 元施主が紹介しているか?
- 信頼できる工務店が存在するか?
- 本音でお金の話ができるか?
- 建築家の自邸はどんな家か?
今回は3番目の「経験値」について。
住宅の設計には技術やデザインセンスも大切ですが、それ以上に重要なのが「経験」です。
建築家はほとんどが学校で建築を学ぶ→設計事務所で実務経験を積む→独立というルートをたどります。
しかし学校ではリアルな家づくりは体験できず、勤務した設計事務所でもその人が実際に関われる仕事の数は限られます。
建築士は、実際の家の設計を通して成功体験や失敗経験を重ねていき、自分なりの「セオリー」を確立するものです。それができているか。それこそが見極めのポイントです。
成功体験が多いのは分かるけれど、失敗している建築家で大丈夫? と思われるかもしれませんね。
ここでいう失敗というのは、ミスというよりも「より良いものを目指したが、期待通りの効果が出なかった」とか「お客様との意思疎通がうまくいかなかった」ということです。
これは意外とあるもので(だからこそ建築家を選ぶ必要があるのですが)、建築家も反省しながら成長していくというわけです。
【方法】ウェブサイトなどの情報源で、実例をチェックする
どんな家を作ってきたか、どの程度の経験があるかは、ウェブサイトでもある程度わかります。
また、メールで問い合わせたり、直接会って聞いたりしても、決して失礼ではありません。
少ない経験でも高いスキルを持った建築家もまれにいますが、一般的な実績の目安としては、少なくとも10軒以上の、個人住宅の設計実績をもつ建築家から選ぶのをおすすめします。
なお、家づくりは建てただけでは終わりません。
その後のメンテナンスは非常に重要なのです。
「建てたらそれまで、あとは自分たちで何とかして」なんていう建築家は言語道断です!
サイトチェックの際には実例紹介とともに、メンテナンスについてどれだけ考えているかもチェックしてください。
家は一生の買い物ですから、5年後、10年後、30年後も建築家にしっかりと見守ってもらうべき。
自分が手がけた家に愛着を持ち、メンテナンスまできちんとアドバイスしてくれる建築家を選びましょう。
まとめ
次回は、4番目のポイントである「建築家の人柄」について。
家づくりに関わるのは結局のところ「人」。人柄チェックの方法をお伝えします。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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