リフォームでの失敗しない工務店選びのコツとは?
中古住宅をリフォームする場合、どの会社に依頼するかを選ぶのは難しいですよね。新築時に家を建ててくれた工務店が存続していて、良好な関係が続いている場合は別ですが、その工務店が存続していない場合もあります。そのような場合の、リフォーム工事の依頼先選びのポイントについてお伝えします。
中古住宅のリフォームは、誰が担っているのか
中古住宅をリフォームする場合、本格的な再築(躯体を残して、内装空間を全てやり直す)から水廻りのみを交換する簡易なリフォームまで、いろいろなリフォームがあります。所有者が変わる場合に行われることもありますし、現在のすまい手がなんらかの変更ニーズにより、リフォームを行う場合もあります。
リフォームは、新築を担当した工務店が、家守り(建てた住まいの居住的価値や快適性を持続するための管理)を行う一環として、取り組むことが理想的です。
居住の快適性は、年齢や世帯構成の変化によって生じてしまうものですし、その変更したい要望に対してリフォームを行うのにふさわしいのは、建設時にその住宅を建てて、引き渡し後も定期的な点検やメンテナンスなどを通じて、すまい手と信頼関係が形成されている工務店が良いのです。
しかしながら、現状では建てっぱなしの工務店が存在していることも事実です。それゆえに、リフォームを専業とした会社も生まれています。住宅業界の特性として、新築中心に家づくりを営んでいた工務店は、経営悪化や需要の減少によって淘汰されてきてしまっているという実情もあります。
このような状況により、新築時に家を建ててくれた工務店を失ったすまい手も相当数にのぼり、やむを得ずに、広告やチラシ、インターネットなどからリフォーム専業の会社に相談する流れになります。
一概には言えませんが、リフォーム専業の会社には悪質な仕事によるトラブルが新築以上に多く、結果的に地域で信頼性の高い工務店に現実的にリフォームを依頼することも多いのではないかと推察されます。
リフォームの工務店選びのポイント
工務店選びの基本として、建てた後に、その住まいの価値を持続し、快適性の持続を適切に行える力を持つ工務店を選ぶことも大切な要素です。そのためには、新築時にオープンハウスの見学だけではなく、OB施主(その工務店で家を建てたすまい手)の家を見せてもらい、その工務店の点検や訪問状況、リフォームでの対応などをさりげなく確認しておくことは有効です。
家づくりは、家守りとして管理者としての意識を持つ工務店との付き合いが重要です。優秀な工務店は、住宅を新築した場合の引き渡し当時の記録をきちんと保存しています。見積りのデータがあれば、何かを直したいと考えたときに、面積や数量は把握できていますので、見積り金額も適正かつスムーズに算出してくれるはずです。
これがリフォーム専業の会社で、技術力や仕事への取り組む仕事の姿勢に問題がある場合、見積書が適正価格でないことや、営業経費をかけている会社だと見積り金額が割高になってしまうこともあります。
新築時に依頼した工務店にリフォームを依頼できない状況の場合は、地域で信頼できる工務店に相談することになります。この際は、リフォーム工事の現場を見せてもらうようにしましょう。
リフォーム工事でもきちんとした工務店は、「養生」をしっかり行っています。引越しでも、きちんとした引越し会社は、傷つけたなどのクレームを防ぐために、きっちりとした養生を行った後に荷物を運ぶはずです。リフォーム工事では、ちょっとした作業でも細かいゴミは発生しますし、ホコリも舞います。そうしたことへの配慮で、仕事に対する姿勢が判断できるのです。
壁紙の張り替えなどはクロス屋さんと呼ばれる職人さんが手がけますが、その養生のチェックや作業終了後の仕事のチェックを工務店の監督が行うことなど、当たり前のようですが大切なことを愚直に取り組んでくれる会社かどうかを確かめることが、リフォーム工事の依頼するときのチェックポイントになります。
まとめ
リフォーム工事でも、近隣への配慮やマナーといったこともポイントになります。リフォーム工事は、工事内容によっては、すまい手の生活と平行して行われますので、1日の仕事の終わりの清掃や、仕事が何時に終わるのかなどの、報告、連絡、相談をしっかり実施してくれる責任のある仕事をしてくれる工務店に依頼するようにしましょう。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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