建築家選び8つのポイント④人柄に共感できるか?
2000人以上の建築士の出会いからわかった「建築士見極めポイント」を紹介する連載、第4回は「人柄」について。
設計から完成まで、さらには建てた後のメンテナンスと、建築家とは長いつきあいになります。トラブルや難しい場面に出会ったときこそ、きちんと向き合える相手を見つけましょう。
【ポイント4】人柄に共感できるか?
施主であるあなたと建築家、施工をする工務店の関係は長いものになります。
住宅の設計から工事完成までは1年以上かかることがほとんどで、しかも「すべてが順風満帆!」とはいきません。
時には膝を詰めての交渉事や、あるいは後からわがままなお願いをしなくてはならない場面もあります。
住み始めてからも手直しや追加のお願いのほか、定期的な修理・修繕、ライフスタイルの変化にともなうリフォームなど、三者の付き合いは続きます。
一緒に、あなたの理想の家をかたちにするというプロジェクトを成し遂げ、その後もかかりつけのお医者さんのように何かあればお願いする関係だとすれば、やはり依頼する相手は「いい人・いい会社」であってほしい。というか、そうでなければ困りますね。
【方法】建築家に「直接」会って、話を聞く
これまでもお客様に建築家を紹介する時には、必ず「建築家本人と会ってから」決めてくださいね、とお伝えしてきました。
インターネットでいくらでも検索できますし、ブログなどで相手の趣味までわかる時代。
メールのやり取りでも、ある程度はどんな人かわかるかもしれません。
それでも、アポイントをとって足を運び、面と向かって話をしてください。
「自分の財産を預けて家を共に作り、一生の付き合いをする」ことができる相手かどうかを、ぜひご自身の感性で見極めていただきたいのです。
事務所訪問や面談みたいな堅苦しい席に限らず、食事やお酒を一緒にするのはお勧めです。
ランチでもディナーでも、1対1でも家族と一緒でもかまいません。
相手の本音やキャラを引き出すためには、もし共通の趣味があれば、そうした場に誘ってみるのもありですね。
サッカー観戦をする、バーベキューに誘うなど、あなた流でよいのです。
家づくりに関する考え方だけでなく、人との接し方や何かを決める時の様子、こだわりの有無などが肌感覚で分かることでしょう。
人柄や相性を確かめたら、家に対する考え方や価値観に共感できるかも重要です。
私の経験上、建築家は家づくりに関して「熱く」語るもの。
いろいろな「熱さ」がありますが、「好きだな」と感じるか、「ちょっと営業色が強すぎるな」とか、とにかくあなた基準で感じてみることが大切なのです。
まとめ
オリンピックスタジアムのような大プロジェクトでは総合的な設計力を比較するためにコンペを行いますが、住まいの設計においては「人」が肝心だと私は思います。
直接話を聞いて「何か違うな」と思えば、この段階でやんわりお断りしてください。
遠慮はなしです。まずは会いに行きましょう。
次回は、5番目のポイントである「施主が紹介しているか」についてお話しします!
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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