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公開日:2017.06.23  /  最終更新日:2018.11.03

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家づくりと費用

家づくりの付帯工事費とは? 工事項目別に解説

ハウスメーカーや工務店から見積書を受け取ると、建築本体工事費のほかに「付帯工事費」(もしくは別途工事費)の項目があり、金額は別途もしくは目安となる概算金額が記載されていることがあります。明確に金額を提示できない理由は、敷地の与条件や詳細な打合せが必要なことが多いためです。このコラムではその「付帯工事費」についてご説明します。

家づくりの付帯工事費とは? 工事項目別に解説

付帯工事に含まれる主な項目とは?

付帯工事費の代表的なものとしては、地盤の補強など不確定要素が強い項目や、上下水道引き込みなど役所がかかわる項目などがあります。付帯工事費に含まれる主な工事項目を下記でご説明します。

地盤改良工事費

軟弱な地盤の場合に行われる工事です。支持層までの深さと地盤補強の方法でコストは大きく違ってきます。工事の前に地盤調査を必ず行ない、その結果を基に判断します。

上下水道引き込み工事

給排水管の引き込み工事です。地方自治体が指定した水道設備会社に依頼して施工することになります。土地の条件でコストは変わります。土地購入時などに確認するようにしましょう。

外構工事

外構専門の会社や、ガーデニング会社が施工します。設計段階で外構の設計内容をすべて決めても、施主が建物の工事途中で変更したくなることも多いことから、建築本体工事費とは別にしておくことが多いです。

照明器具工事

照明器具の購入費やその取り付けにかかる工事費用です。設計で電気図を作成し、その中で天井に埋め込むダウンライトなどあらかじめ工事の中で取り付ける場合には、建築本体工事費の見積書の「電気設備工事」もしくは「照明器具工事」の中に項目として計上されます。

空調設備工事

エアコン用のコンセントは建築本体工事費の「電気設備工事」に含まれますが、エアコンの機器代と取り付け工事費は付帯工事とすることが多いです。天井に埋め込むタイプのエアコンや、設置場所等の問題によりあらかじめ設置する必要のある場合は、建築本体工事費の見積書の「空調設備工事」の中に項目として計上されます。

カーテン工事

カーテンやカーテンレール、ブラインドなどの設置は、基本的に付帯工事扱いになることが多いです。家具やインテリアとの相性もありますし、施主自ら選んで手配することが多いからです。もちろん住宅会社に相談して対応してもらうこともできます。

解体工事費

建て替えの場合や購入した土地に古家が残っている場合は、解体費用と撤去費用がかかります。

金額の算出根拠は、解体する家の「広さ」や「工法(木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造)」で変わってきます。

まとめ

付帯工事費にはどんな項目が含まれているのか、見積り金額に含まれているのかは、ハウスメーカーや工務店によって扱いが違います。支払い方法も、施主が工事の都度、直接施工会社に支払う場合もあれば、概算金額をハウスメーカーや工務店に預けておき、引き渡し時に精算する場合もあります。付帯工事費は、建築工事費の15〜20パーセント程度というまとまった金額ですから、見積り金額に含まれているのかを早めに確認しておき、あとで思わぬ出費に慌てないようにしましょう。

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HOUSEBASE 代表取締役 植村将志

住宅・建築分野におけるリアルな情報発信や、役立つコンテンツやサービスの提供、実務者向けのソリューションを通じて、すまい手やつくり手にとって納得のできる家づくりを目指しています。

“家づくりの付帯工事費とは? 工事項目別に解説” への2件のフィードバック

  1. との より:

    ハウスメーカーに最終金を支払うタイミングなのですが、地盤調査改良費と給排水工事費の金額が、最初からの概算金額で変わってなく最終金の計算がされています。多く取られているのではと思うのですが、どのようにしたら宜しいでしょうか。

    • HOUSEBASE 代表取締役 植村将志 より:

      ハウスメーカーに家づくりを依頼されているということですので、地盤調査改良費と給排水工事費は、資金計画における「予算設定」として概算金額を見込んでおいたという状況かと思います。

      ハウスメーカーは会社ごとに見積りに対する考え方も異なるようですし、敷地状況や建物内容などが不明ですので、下記の設定でご回答させていただきます。長文となり恐縮です。
      →敷地には特殊な条件はなく平坦の土地で、敷地への車のアクセスや前面道路との高低差がほとんど無い、2階建て以下の戸建住宅という前提でお伝えします。

      まず対応として、地盤調査改良費と給排水工事費は、内容に応じて価格が変動する要素がありますので、ハウスメーカーに価格の根拠となる「内訳付きの見積書」の提出を求めてよいと思います。以下その理由についてお伝えします。

      <地盤調査改良費について>
      ・地盤調査改良費は、「地盤調査費」と「地盤改良工事費」に分かれます。

      ・「地盤調査」は、戸建住宅規模の場合ですと、スウェーデン式サウンディング試験(SS試験)等を実施して調査するのが一般的です。SS試験は、敷地内の建物位置に5箇所程度の調査を実施し、その結果を報告書にまとめます。「地盤調査費」は数万円程度が目安です。(工務店に家づくりを依頼した場合は3〜5万円程度です。)ハウスメーカーと地盤調査会社で価格を設定していると思いますので、この費用はおそらく「一律」なはずです。

      ・「地盤改良工事」は、上記の地盤調査の結果に基づき、軟弱地盤で建物を支えるための地盤改良が必要と判断された場合に実施されます。戸建住宅の地盤改良工事では、その地盤の状況や支持地盤の深さに応じて、工法(表層改良工事、柱状改良工事、鋼管杭工事など)が決定されます。その工事内容は、重機の搬入など敷地の与条件や、建物ごとに改良体の数量や長さも異なりますので、「地盤改良工事費」のコストは「変動」します。(工務店に家づくりを依頼した場合は敷地状況次第ですが50〜200万円程度です)

      <給排水工事費について>
      ・給排水工事には「1.屋内(家の中)給排水工事」と「2.屋外(家の外)給排水工事」があります。工務店に家づくりを依頼した場合には上記1は建物工事費に含め上記2は別途見積りしますが、ハウスメーカーは建物本体工事と給排水工事を分ける会社が多いようです。

      ・「1.屋内(家の中)給排水工事」は、住宅内部の給排水に関する工事です。実際には建物の面積や間取り、水廻りの設置数などで工事費は変動しますが、ハウスメーカーの場合ですと、下請けの給排水設備工事業者に「1現場でいくら」あるいは「住宅の面積あたりでいくら」など「一律」の金額設定を行なっている可能性もあります。ハウスメーカーにご確認をお願いします。

      ・「2.屋外(家の外)給排水工事」は、住宅外部の給排水に関する工事です。屋外の工事においても、敷地の広さや建物の面積、水廻りの設置数などで配管の長さや施工費の手間などが変わるため、工事費は大きく変動します。屋外の給排水工事は「一律」にすることが難しいはずなので、ハウスメーカーにご確認をお願いします。(同様の工事のデータより設定した概算金額で、現実的に金額も収まったという可能性はあります)

      以上です。長文となり、恐縮です。

      ハウスメーカー側は、上記のような理由により、内訳入りの見積書の提示に抵抗があることは予想されます。しかしながら、お金の話は重要ですので、納得のいく回答が得られるといいですね。

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