戸建住宅のリフォームのポイント
「新築の時代」は終わり、これからは「リフォームの時代」だと言われて久しいですが、ようやくリフォーム市場が拡大期を迎えています。住宅リフォームのニーズは、戸建住宅のリフォームか、マンションのリフォームかに大きく二分されますが、ここでは戸建住宅のリフォームの概要について解説します。
戸建住宅のリフォームを選択する条件
戸建住宅のリフォームは、耐震や断熱などの問題への対処療法としての意味合いが強いですが、設備が老朽化したからや、間取りが不便になったという理由で即建て替えといった風潮は変わりつつあり、大掛かりに手を入れたリフォームもかなり現実的になってきています。
持ち家の戸建住宅をリフォームする場合には、建て替えという選択肢が付きまといます。以下の条件のいずれかを満たすなら、建替えではなく、リフォームも充分に検討に値するでしょう。
戸建住宅のリフォームの場合、マンションとは異なり、構造にも目を向けなければなりませんので耐震改修のノウハウを持つ会社に依頼するようにしましょう。また家全体の断熱性能を向上させながら、使い勝手やデザイン性を高めることも大切です。
徐々に中古物件購入の流れも
マンションと同様に、中古の戸建住宅を大規模リフォームの前提として購入する流れも見られ始めています。物件探しから工事までの流れについては下記となります。
リフォーム会社の中には、構造や法的な問題に対処する能力が低い会社もあります。基本性能の確保を前提にデザインにもこだわりたい場合は、リフォームを得意とする設計事務所や工務店に相談しましょう。
中古物件を購入する場合には、法規や耐震性能が最も重要な判定材料となります。違法建築の物件などを購入しないように注意してください。耐震性能については、地盤沈下や基礎の傷み具合が判断の分かれ目になります。
購入後の現地調査では、主要構造部の状態を正確に把握することが重要です。望ましいのは先に工務店を決定し、大工さんと共に破壊調査などを行い、隠れた構造部までチェックするとよいでしょう。
まとめ
設計時には、費用対効果を考えた耐震設計・断熱設計がポイントです。工事では解体して初めて見えてくる欠陥もあるので、状況に合わせてデザインや取り合いを調整していくことが必要です。リフォームでは現場の状況次第で追加工事が発生することもありますので、あらかじめ予備費を見込んでおきながら、つくり手とのコミュニケーションを密にしましょう。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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