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公開日:2017.12.26  /  最終更新日:2018.11.03

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設計事務所・工務店省エネルギー住宅・ZEH

設計事務所や工務店がつくるエコハウスが注目される理由

近年、省エネルギー住宅の設計レベルが急速に向上してきています。以前は実績としてはハウスメーカーなど大手住宅会社が先行しておりましたが、省エネルギー住宅やZEH等に前向きに取り組む設計事務所や工務店が徐々に増えつつあり、それに伴ってデザインと性能が両立されたエコハウスが全国で建設されるようになってきました。このコラムでは、設計事務所や工務店がつくるエコハウスが注目される理由についてお伝えします。

エコハウス

なぜ設計事務所や工務店のエコハウスの設計レベルが向上しているのか?

省エネルギー住宅やZEH等に前向きに取り組む設計事務所や工務店が徐々に増えつつあり、それに伴ってデザインと性能を両立されたエコハウスの設計レベルが向上してきています。

あくまでも一般的な傾向としてですが、以前は設計事務所が手がける住宅は、デザイン性は高いが性能に難があったり、工務店が手がける住宅はその逆だったりしていました。

エコハウスの設計レベルの向上の理由として挙げられるのが、HEAT20(2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会)のG2グレードという高い性能を満たしたデザイン性の高い住宅が増えたことが一因です。

HEAT20は、長期的視点に立ち、住宅における更なる省エネルギー化を図るため、断熱などの建築的な技術に着目し、住宅のシェルターとしての熱的な高性能化と、居住者の健康維持と快適性向上のための先進的技術開発、評価方法、そして断熱化された住宅の普及啓蒙を目的とした団体です。

HEAT20のG1・G2グレードについては、断熱性能推奨水準として地域区分ごとにUA値が設定されています。UA値とは「外皮平均熱貫流率」のことで、住宅全体の断熱性能を表す数値です。建物の内外の気温差が1℃のとき逃げていく熱量を、壁や窓、屋根、床など外部に触れているところ全部の面積(外皮面積)で割ったものです。数値が低ければ低いほど、断熱性能が高いと言えます。

HEAT20のG1グレードについては、木造住宅の標準的な躯体寸法で、少しだけ窓の性能をグレードアップすれば実現できるレベルです。HEAT20のG2グレードについては、付加断熱や更に高性能な窓などの仕様にすることで、G1グレードよりも約2割程度性能が向上した仕様です。

HEAT20のG2グレードを満たした住宅は、シェルターとしての熱的な高性能化を実現した住宅と言えます。

設計事務所や工務店がエコハウスに取り組む理由

デザインが良くても性能が悪ければ売れません。自動車や電化製品などと比較しても明らかです。デザインが美しいものは愛着が持ちやすく、多くの人に支持され、長い期間使用されます。

魅力的な住宅をつくるうえで、デザインは一段と重要になります。設計事務所や工務店のウェブサイトやSNSのページでも、施工事例に美しいデザインの住宅を掲載すると、反応は格段に変わります。デザインの美しさは、訴求しやすいとも言えます。

顕著な例としては、数年前までは斬新なデザインで訴求していたような設計事務所が、省エネルギー性やZEH等を自社なりに習得して、美しいエコハウスを設計していることです。

大手の住宅会社の中には、省エネルギー住宅やZEHをコストパフォーマンス高く実現することで急成長している会社もあります。そうした流れによりユーザーの意識もよりエコや健康に関心が高まり、結果として設計事務所や工務店も意識や仕事を変えていかざるを得ないという状況が生まれています。

これからは全館空調のエコハウスが増える

これまでの省エネルギー住宅は、特定の省エネ設備の採用が多くの住宅会社の訴求ポイントになっていましたが、外皮性能やエアコンの性能の向上などに伴い、特定の省エネ設備だけでは訴求できない時代になっています。

エコハウスの環境性能を確保するための技術として改めて関心が高まっているのは、床下エアコンを設置するなどした全館空調の住宅です。以前から全館空調の住宅は存在していましたが、外皮性能などのレベルが低い状態での天井埋込のエアコン等による住宅が多く、エアコンの暖気だけは温度が保てないため、冬場は別の機器と併用されていたりしていました。

高性能なエコハウスは、高気密・高断熱という省エネルギー住宅としての基本性能が高く、外皮性能が高いことから「熱が逃げにくい」住宅になっています。それに加えてエアコンの性能とコストパフォーマンスが格段に向上したことにより、一戸建て住宅を床下エアコンと最上階に設置した壁掛け等のエアコンの2台のみの全館空調で、一年を通して快適な温度に保てるレベルの住宅が増えています。

まとめ

住宅の省エネルギー性能の大切さの理由としては、震災等による非常事態の時には住宅はシェルターとしての機能が求められるからです。大きな災害の時には電気やガスのインフラが一時的に遮断されますので、復旧するまでは外からの支援を待つしかないため、温熱環境を保てる住宅が必要になるのです。

ハウス・ベース株式会社では、実力・実績がある設計事務所の自邸をモデルハウスとして見学できるサービスも展開しています。その中には、デザインと性能、使い勝手を追求したエコハウスもあります。ぜひつくり手の知恵と想いが詰まったエコハウスを見学してみてはいかがでしょうか?

この記事をご覧になって「解決できなかったこと」、「質問してみたいこと」などは
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今回ご紹介させていただく優秀な設計事務所

SUR都市建築事務所 

家づくりは人と人との信頼関係です。何よりも設計者と建築主とのコミュニケーションが大事だと思います。私たちの提案「パッシブデザイン・ゼロエネ住宅」「高い性能、使い勝手とコストのバランス」「庭づくり」に共感していただけるなら、いっしょに家づくりをしませんか。楽しい協同作業からは、大らかな空間を持つ素晴らしい住宅が生まれます。

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HOUSEBASE 代表取締役 植村将志

住宅・建築分野におけるリアルな情報発信や、役立つコンテンツやサービスの提供、実務者向けのソリューションを通じて、すまい手やつくり手にとって納得のできる家づくりを目指しています。

“設計事務所や工務店がつくるエコハウスが注目される理由” への6件のフィードバック

  1. いすず より:

    返信ありがとうございます。承知いたしました。後ほど連絡させていただきます。

    • HOUSEBASE 代表取締役 植村将志 より:

      承知いたしました。それではよろしくお願いいたします。

  2. いすず より:

    返信ありがとうございます。お問い合わせはこちらから申し込みさせていただけばよろしいでしょうか?

  3. いすず より:

    建築家様のご紹介がありますが、見学やその際に質問などもさせていただけるでしょうか?
    一度拝見させていただきたく存じます。

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