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2016.03.31

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わかりやすさにこだわる

家づくりにおいて、すまい手とつくり手のイメージを共有することはとても難しいことです。栃木県宇都宮市にある横松建築設計事務所は、最新の3次元ソフトを活用してイメージを共有しながら、お客様の「わかりやすさ」にこだわり、満足度を高める家づくりをしているつくり手なのです。

「わかりやすさ」にこだわる

家づくりでは、解決できていないことがいろいろあります。

家の設計案を決めるもしくは内容を詰めていく段階において、お客様の頭の中にあるイメージと、プロのつくり手が提示する図面などで示される情報を、お互いに共有することは、実はとても難しいことです。

その難題を「BIM(ビム)」と呼ばれる最新の3次元ソフトを活用しながら、
お客様と家のすべてのイメージを設計段階で視覚的に共有することを大切にしているつくり手が栃木県宇都宮市にある横松建築設計事務所です。

◼︎横松建築設計事務所を訪ねる

宇都宮駅を降りて、車で10分ほどの距離にあるところに、横松建築設計事務所のオフィスはあります。2階建ての社屋と、その前には駐車場もあります。

出迎えてくれたのは、専務取締役の横松邦明さん。

横松さん

 

事務所の代表は、邦明さんの父親である横松宏明氏です。事務所設立は、1981年10月。創業35年目を迎える実績のある設計事務所です。

「当社は、父の実兄である作家(故)立松和平さんの原稿料の一部を資本金として父が設立しました。当時新進の作家であった立松和平さんの「歓喜の市」が「遠雷」に引き続き順調に売れたことで、その恩恵に与った形でのスタートと聞いています」

「子供の頃から、絵を描いたりモノをつくるのは好きでした。父の影響もあり、建築系の専門学校に進学しましたが、当時は、建築設計分野での就職が厳しい時代で・・・。そのため、建築ではなく機械系の会社に就職しました」

「勤務先では、機械を設計するために3次元CAD(※キャドと呼びます。図面を書くソフト名)を使用していました。当時としてはかなり高度なソフトを使っていたと思います。」

建築の世界では今も2次元CADが主流です。建築分野よりも機械分野のほうが使用するソフトにおいては進んでいたということでしょう。

その後、横松さんは地元に戻り、父が主宰する横松建築設計事務所に入社する。

「当時は弊社でも、2次元CADを使用して図面を描いていました。分野は違いますが、最新の3次元CADを使用してきた自分にとっては、かなり違和感がありました」

2次元CADは、今まで製図台に紙を貼りつけて図面を手書きで描いていたものを、パソコンのソフトを用いてマウスでの操作により描けるようにしたものです。

手書きの時代と比較して、図面作成のスピードアップや変更等の対応などはやりやすくなりましたが、紙に印刷して「平面図」や「断面図」といったかたちで図面を利用することに従来との変化はありません。

「実際に家は「3次元」で立ち上がるものですから、設計段階から「3次元」で家の空間を確認できることができれば、お客様の満足感や安心感につながるのではないかと感じていました」

BIMとの出会い

BIM

その後、横松さんはBIMと出会う。

「BIMは、3次元で建物をデザインしコミュニケーションできるツールのことです。この新しいCADに大きな可能性を感じました」

「お客様が、設計案をとてもわかりやすく理解できると思いました。家は洋服のように試着したりすることができません。BIMを活用すれば設計段階から「どんな家ができるか」をお客様と視覚的に共有できると感じました」

導入当初は使用方法の習得や事務所でのノウハウ共有などの課題があったようだが、それらを乗り越え、現在はソフトベンダーから認定を受け、「BIMのスペシャリスト」として、講習会の講師などを務めることも多いそうです。

設計事務所は「設計力」で競う仕事の特性上、より斬新な案を考え、提案するための道具として、近年BIMが注目されている部分もある。

BIMのスペシャリストである横松さんの考えはとてもシンプルでした。

「どんな斬新な提案も、お客様が理解していればOKですが、理解されないのであればNGだと思います」

「お客様は、2次元の図面ではわからないのです。なるべくわかりやすくするために、満足度を高めようとした結果がBIMの導入なのです」

「どんなに頑張ってもお客様が喜ばないと意味がありません。そしてお客様に後悔させたくないためにBIMを使い続けるのです」

BIMの設計手法とは?

BIMの設計手法とは?

横松建築設計事務所には、BIMによる独自の設計手法がある。まずパソコンの中に家の3次元のモデルを作成する。3次元なので平面と同時に外観、内観を同時に見ることができる。

「企画の時点で家の3次元モデルを用いて、様々な角度から家のモデルの確認が容易に行えるので、初回のプレゼンテーションまでに様々な検討が行えます」

「プレゼンテーション時には、家の3次元モデルをスクリーンやiPadに映し、打合せをおこないます。打合せ中に3次元モデルを編集することも可能なので、お施主様と一緒に3次元モデルの中を歩き、確認し、要望をモデルに反映させることができるので、お施主様と設計者のイメージの共有が容易に出来ます」

「詳細に3次元モデルを作りこむことで建物の完成とほぼ同じ状態が設計中に確認出来ます。これにより家が建ってからイメージと違うというトラブルが無くなります」

途中で変更がある場合でも、変更内容を目で見て確認することが出来るのは大きなメリットのようです。

独自のお客様とのコミュニケーション術

独自のお客様とのコミュニケーション術
家の3次元モデルはPC、iPhone、iPad、Androidスマートフォンでも見ることが可能とのこと。

「お客様が専用のアプリをダウンロードすることで、3次元空間をお客様が自分で操作して歩き回れるウォークスルーデータを見ることができます」

「このアプリを自分で操作できるお客様は隅々まで見てくれるので、”ああしたい・こうしたい”がたくさん出てきます。素早く対応できるとはいえ、設計者の負担はそれなりにありますが(苦笑)」

「でもそれでいいと考えています。工事が終了後に”思っていたのと違う”と言われるよりはるかに良いからです」

「私たち建築家の仕事は建物をイメージして作ることですが、同時にそれを現実化する中でどんな問題が起こるか、想像し、潰していくことも欠かせません。その意味でもBIMは強力な武器なのです」

お客様とは、打合せだけでなく、LINE等でコミュニケーションをとることも多いらしい。

「BIMを活用することで、お客様とのコミュニケーションがとりやすいですし、計画案を動かすこともできます」

「案をブラッシュアップしていけるので、図面ではなく、かたちを見せて、納得してもらいながら進めることができます。お客様に対して不透明な部分をなくしたいですね」

お客様の「わかりやすさ」にとにかくこだわる姿勢が伝わります。

 

株式会社横松建築設計事務所の「わかりやすさにこだわる」はここまでです。

次回は株式会社横松建築設計事務所の「建築設計x土地探しxリノベーション」をお伝えします。

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HOUSEBASE 代表取締役 植村将志

HOUSEBASE 代表取締役 植村将志

住宅・建築分野におけるリアルな情報発信や、役立つコンテンツやサービスの提供、実務者向けのソリューションを通じて、すまい手やつくり手にとって納得のできる家づくりを目指しています。

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