家づくりの依頼先選びに欠かせないモデルハウスやオープンハウスの見学のコツ
家づくりの依頼先選びに欠かせないのが、モデルハウスやオープンハウスの見学ですよね?住宅の実物の見学は、どんな情報にも勝ります。気になる工務店や設計事務所の手掛けた住宅は積極的に見学することをおすすめします。その会社の社風や対応、社長や担当者の人柄を知る機会にもなります。このコラムでは、住宅の実物を見学する際のチェックポイントをお伝えします。
住宅を見学する際に心がけておきたいポイント
工事中の現場が公開されるオープンハウス(完成現場見学会)には、機会があれば見学してみましょう。見学時には自分たちの条件と、見学する家の要望や敷地条件、予算等を置き換えながら、見て歩くと参考になることが多いと思います。気になることがあれば、何でも積極的に質問してみましょう。
工務店や設計事務所が手がける住宅では、建主の入居前にオープンハウスが行われることがあります。すでにご家族が入居された住宅を見学させてもらえるケースや、工務店の中にはモデルハウスを所有する会社もあります。設計事務所の場合には、建築家が自らの自邸の設計を手がけて、その住宅を住居兼事務所にしている場合もありますので、事前に連絡をしておくことで見学することが可能な場合があります。
オープンハウスは、見学する場として提供してくれた建主様のご好意によって開催されます。あくまでも個人の住宅ですので、見学に行く際はその点を注意することが必須です。
見学会に参加する際のマナーとしては、下記となります。
- 駐車スペースがないことが多いので、公共交通機関でアクセスする
- (防犯的な観点もあり)必要に応じて記帳する
- 子供同伴の見学も可能かどうかは事前に確認する
- トイレは使用できないことが多いので、必ず済ませてから現地に向かう
- (住宅の汚れを防ぐために)入り口で手袋等を渡されたら、必ず着用する。
オープンハウスの見学のコツ
依頼先候補の設計・施工事例を確認するというスタンスで見学するようにしましょう。また工務店や設計事務所と直接コミュニケーションがとれる貴重な機会なので、見学する住宅のポイントについて解説してもらったり、積極的に質問してみましょう。
工務店の社長や設計事務所の所長が現場にいれば、雑誌やホームページなどでは判断しにくい家づくりへのこだわりや本音を聞いてみるのもよいかもしれません。オープンハウスには、その住宅で暮らすことになる建主が参加していることもありますので、家づくりの先輩として、依頼先選びや家づくりのプロセス等を聞いてみると、よりリアルな情報が得られるでしょう。
オープンハウスの見学のポイントは下記となります。
- 事前にホームページなどで、その住宅に関する設計、仕様、施工のポイントを調べておく
- 配布される図面で全体を把握しつつ、実際の空間のつながりや設計の意図を理解する
- 間取りや仕様について、疑問点があれば必ず質問する
モデルハウスの見学のコツ
ハウスメーカーや一部の工務店では、モデルハウスを所有しています。住宅展示場に行くと、複数の会社のモデルハウスが見学できるため、比較するのにも便利です。
住宅展示場のモデルハウスを見学する際に注意しなければいけないのは、敷地が整形で広く、広い間取りや豪華な仕様の住宅が多いのでリアリティに欠けることです。あくまでもそのハウスメーカーや工務店の「訴求したいポイント」を確認することに重きをおいて見学するようにしましょう。
またモデルハウスが建ち並ぶ住宅展示場は、自分の家づくりで希望するポイントを意識して見学しないと、いろいろな住宅を見学しただけに陥りがちになります。そのハウスメーカーのコンセプトや構造・工法を理解するように努めましょう。
モデルハウスの見学のポイントは下記となります。
- 暮らしをイメージしながら、全体像をとらえる
- 営業マンに、自分の予算や敷地条件で建設可能かどうかを確認する
- そのハウスメーカーの標準仕様を確認する(モデルハウスは特別な家と認識したほうがよい)
- 街の中にあるモデルハウスや宿泊可能なモデルハウスがあれば、そちらも見学する
まとめ
オープンハウスやモデルハウスの見学は、一度ではなく複数回行くことをおすすめします。気になっている工務店や設計事務所がある場合は、オープンハウスを繰り返し見学することで、その会社のこだわりや実力、顧客の満足度なども体感できますし、つくり手との人間関係も正式な依頼前に構築しやすくなると思います。家づくりの依頼先選定は、「高い買い物の契約事」ではありますが、提案や見積りの内容だけではなく、「この人、この会社に依頼してよかった」と思えることが重要です。つくり手も自社のファンになってくれて、何度もオープンハウスにご来場いただけるお客様の存在は本当に嬉しいことなのです。「良いお客様」になると、つくり手の「より力を込めた家づくり」を期待できるので、安心かつ満足度も高まります。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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