家づくりの建材は「健康」で選ぶ!断熱性能向上でリスクを低減
住宅業界では、建材メーカーが本格的に「健康」という視点を取り入れて、断熱性能を向上させた建材の販売を今まで以上に取り組んでいます。国が定めた断熱性能基準が任意の基準ということもあり普及は進まず、2020年に省エネ基準義務化を控えていても取り組みが遅れていることが背景にあります。
住宅の温熱環境は建てる前に体感できる施設がある
アルミサッシのメーカーでは、住宅の温熱環境を体感できる施設をオープンしている会社が増えています。住宅の屋内の温度差を体感できることや、夏と冬の環境を再現して暖房の部屋と非暖房の部屋の温度差を体感できるサービスです。
こうした動きは、住宅内の急激な温度変化で生じる「ヒートショック」で死亡するリスクを低減できることを訴求するためです。すまい手そしてつくり手に、体験施設で体感してもらうことで、 断熱性能をアピールするだけでなく、健康リスクの低減を訴求しているのです。
毎年秋から心筋梗塞や脳梗塞などで死亡する高齢者が増えています。特に居室と浴室を移動する際などの急激な温度変化で血圧が急変する「ヒートショック」のリスクが高まるからです。
省エネな住宅は健康にも良い住宅
断熱性能が良くなれば光熱費が安くなるという従来の省エネ住宅としての訴求ではなく、健康にも良いという視点での訴求に変化してきています。
これまでも、国は独自に基準を設けるなどして断熱性能の高い住宅の普及促進を目指してきました。今までは省エネの観点での訴求が中心で、ヒートショック防止はあまり訴求されてきませんでした。
省エネ住宅の普及が思うように進まない理由として、手間とコストをかけて基準を採用するメリットが乏しかった点は否めません。すまい手側としても、仮に省エネに関心があったとしても、省エネ性能を高めるための追加のコスト負担を嫌い、普及が思うように進まなかったのです。
建材メーカーのこうした取り組みは、これから家づくりを考える消費者にとっては、歓迎すべき動きです。取り組みが本格化することでエコハウスの普及も進みますし、競争が激しくなることでコストダウンの期待もできます。
まとめ
エコハウスに積極的に取り組んでいる工務店や設計事務所は、こうした体験施設に設計打合せの段階で、すまい手と共に訪問して体感することで、価値観を共有しながら家づくりに取り組んでいる会社もあります。そうしたつくり手を選び、家づくりを行うことが失敗しない家づくりにつながります。
今回ご紹介させていただく優秀な設計事務
家づくりは人と人との信頼関係です。何よりも設計者と建築主とのコミュニケーションが大事だと思います。私たちの提案「パッシブデザイン・ゼロエネ住宅」「高い性能、使い勝手とコストのバランス」「庭づくり」に共感していただけるなら、いっしょに家づくりをしませんか。楽しい協同作業からは、大らかな空間を持つ素晴らしい住宅が生まれます。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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