コストパフォーマンスが魅力。スケルトンハウスの家づくり
プロのつくり手が、価格や性能、デザインを考えて家を「箱」として提供し、家の内部は希望するテイストをすまい手が手配することで、プロに依頼する部分を限定することでコストを抑え、自分のイメージを実現しやすい家づくりが「スケルトンハウス」です。
「スケルトンハウス」の5つのキーワード
家づくりには、大きく分けると2つの方法があります。自分の要望をまとめながら、つくり手にオンリーワンの提案をしてもらう「フルオーダー型」の家づくりと、コストを抑えるために性能やデザインに配慮した家を箱として提供し、内装等は自分で手配していく「セミオーダー型」の家づくりです。
セミオーダー型の方法の一つが「スケルトンハウス」です。ここでスケルトンハウスのキーワードとそのメリットについてお伝えします。
1. コストパフォーマンス
- 可能な限り工業化された材料や部品を使う
- メンテナンスが容易で耐候性のある材料を使う
- 自然素材を使う場合は安定した性能が得られるように工場加工された備品を使用する
2. 耐震性
- 必ず構造計算を行う
- 柱や梁などの構造躯体には、寸法精度の確保のため、無垢材ではなく集成材を使用する
- 柱や梁の接合部には、断面欠損の問題をクリアするため、金物工法を使用する
3. 省エネルギー
- 可能な限り自然のエネルギーを利用する
- 外壁や屋根の断熱性能と通気性を十分に確保した上で、夏の日射を遮り冬の日射を取り入れれば暑さ寒さを制御できる
- 中間期には自然通風を確保すれば、自然エネルギーだけで過ごすことができる
4. ワンフロア・ワンルーム
- 間仕切りを最小限に抑えながら家族のメンバーそれぞれのコーナーを確保することによってフレキシブルな室内とする
- 将来の住まい方の変化に対応できる柔軟性を備える
- 内部が開放的で、ゆとりのある空間を備えている
5.シンプルなデザイン
- 建物全体を単純なデザインにまとめる
- 単純な形状にすることで表面積が小さくなるので、使用する材料の量が必要最小限に抑えられ熱負荷が小さくなる
- 普遍的なデザインとすることで、長く愛着が持てるものとする
まとめ
スケルトンハウスは、スケルトンとインフィルを分離することで、コストパフォーマンスの最適化を実現する家づくりです。
家族のあり方を見直すことや、つくり手主導の家づくりに対する反省もあり、住宅のあり方を足元から見直すような考え方でもあります。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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