公開日:2018.03.25
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トップランナーの設計事務所が工務店の設計を担うことで生まれる相乗効果とは
昨日は、ハウス・ベースにコンサルティングを依頼していただいている工務店様からの要請を受けて、設計事務所様をご紹介するために同行してきました。
その工務店様は、「建築家と建てる家づくり」をコンセプトにされています。
そうした工務店にとっては、設計事務所との協働が肝になります。
ハウス・ベースは、実力・実績があり、人柄も良いトップランナーの設計事務所様とのネットワークを大切にしておりますので、このようなご相談は最も工務店様のお力になれるところだと自負しております。
設計を外部の設計事務所に依頼する工務店に設計事務所を紹介するときに、継続的に良い協働関係を構築できるかどうかは、下記の問題に対して双方が前向きな姿勢で対応できるかどうかだと考えています。
・ 工務店の家づくりの姿勢、スタイル、フローを設計事務所が前向きに理解すること
・ 工務店に家づくりを依頼しているお客様が「何をどこまで求めているか」を共有すること
・ お互いの仕事のスタイルの違いを尊重した上で、双方で重なる部分をまずは固めること
・ 積算、見積りに対する認識をすり合わせること(上限の面積や提案してよい仕様を確認)
・ コストやスケジュールの管理は工務店が主導すること(工務店の事情に最大限配慮する)
・ 設計監理料は、やるべきことを明確にした上で、適切な価格設定を行うこと
・ 最初のプロジェクトは、双方で意見交換しながら、より良いかたちを模索すること
私の経験では、優良な工務店とトップランナーの設計事務所が協働する場合には、上記の課題に対しても、共に議論を交わし、実務の中での改善を繰り返していくことで、より良い協働関係を構築できると考えています。
その結果、工務店に家づくりを依頼しているお客様にとっては、大きなメリットがもたらされます。自分が選んだ地元の工務店の家づくりに、「設計力」という武器を持つ設計事務所が協働することで、お客様はデザインや性能が高く、使い勝手の良い住宅を手に入れることができるからです。
設計事務所にとっても、営業やコスト調整、工務店選定などの業務を割愛できることになりますので、得意な設計業務に専念できることになります。
家づくりにおける外部の会社とのコラボレーションの基本は、お互いの「プロ意識」と「相手への敬意と配慮」、そして「家づくりへの当事者意識(自分の家を建てるつもりでお客様に向き合っているか)」に尽きると思っています。
ハウス・ベースは、上記のような工務店や設計事務所とより良いネットワークを構築しながら、これから家づくりを行うお客様のお力になれればと考えています。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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