公開日:2019.11.13 / 最終更新日:2019.11.16
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日本エコハウス大賞2019の公開審査に参加
日本エコハウス大賞2019の公開審査に参加
日本エコハウス大賞2019の公開審査に参加しました。
日本エコハウス大賞は、エコ住宅の設計実例コンテストです。
仕事でお世話になっている人や前職で担当した住宅が受賞されていることもあり、3年連続で参加させてもらいました。
年々、ハイレベルな争いになっています。
この賞は、エコハウスの未来を示しています。
建築知識ビルダーズ様の挨拶
冒頭に木藤編集長の挨拶がありました。
日本エコハウス大賞の評価基準です。
今回で日本エコハウス大賞は最期になります。
ラストは、シンポジウムを予定しているそうです。
今回は初の試みとして、審査のプロセスを公開するという、英断をされています。
大賞候補の4チームです。
茨城県のサンハウス様のプレゼンテーション
水戸市の環境の話からスタートでした。
外観です。
間取りは、シンプルな構成です。
矩計図です。
<講評>
・外構の造り方がうまい!
・外壁の色(水戸黒)がよい
・水戸でUA値0.28はレベル高い
・設備はやや過剰スペックに思われる→いろいろと検討結果、温熱環境の質を重視したとのこと
福岡県の空設計工房のプレゼンテーション
熊本県に建つパッシブハウスです。
間取りは回遊性を高めた計画です。
仕様です。
性能値です。
内観です。
<講評>
・1階の階高が高すぎる
・全体的にハイレベル
・施主のエコハウスに関するリテラシーが高い
大阪のMUK+西紋様のプレゼンテーション
大阪の変形地に建つエコハウスです。
間取りです。
設計のポイントです。
断面図です。
性能の検証です。
熱源を分けたことが災害対策になったそうです。
<講評>
・地域に配慮したことは家の高さを抑えたこと。外構。
・耐震等級2は残念。
・断熱材の厚さのバランスがよい
・真壁にこだわった理由は?→とにかく真壁が好き
・真壁でC値0.4はレベル高い
・方位に対して日射遮蔽対策が甘い
青森県の菊池組様のプレゼンテーション
青森県の分譲地に建つ注文住宅です。
シンプルな外観の、美しいファサードです。
間取りです。
矩計図です。
性能値です。
素晴らしいメッセージです。
<講評>
・間取りで車庫のゾーニングが気になる
・日射遮蔽の対策が少ない
・屋根形状はフラットでよいのか?
・コストが安い根拠は?
・太陽光パネルを乗せるべきでは?
日本エコハウス大賞の審査員賞
審査員賞です。
各審査員の個性を感じます。
・伊礼さん
・三澤さん
・西方さん
・松尾さん
・前さん
・建築知識ビルダーズさん
この審査員賞を見て、全体レベルがとても高くなっていることを感じました。
日本エコハウス大賞の公開審査
撮影、録音など禁止でしたので、印象に残ったことだけ書きます。
・住宅であり、建築であること、の難しさ
・冬の暖かさの確保はエコハウスでは当たり前になりつつあり、夏の日射遮蔽のレベルを上げることが課題
・家づくりで地域性、社会性を表現することは難しい
日本エコハウス大賞の表彰式
大賞はサンハウスさんの水戸の家でした。
おめでとうございます!
審査員の方の印象的だったメッセージは下記です。
・各地域でトップランナーとして牽引してほしい
・冷房設備の設計レベルを上げてほしい
・シュミレーションの活用方法
関連する書籍もとても売れているようです。
素晴らしいイベントでした。
受賞者の皆様、おめでとうございます!
審査員の皆様、おつかれさまでした。
企画、運営された建築知識ビルダーズ様、本当にありがとうございました!
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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