公開日:2018.03.10 / 最終更新日:2018.03.11
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設計事務所に工務店を紹介するときに心がけていること
お付き合いのある設計事務所様から見積り依頼先の工務店紹介の相談を受け、私がとても信頼している工務店様が話を聞いてくれることになり、その工務店様を紹介することになりました。
昨日は、両者の顔合わせに同行してきました。
ハウス・ベース株式会社では、エンドユーザーにプロのつくり手である設計事務所様や工務店様を紹介することをメインとしておりますが、実は法人向け(プロ同士)の紹介業務を行っております。
住宅・建築業界も今までに経験したことのない「人財不足」の時代を迎えており、仕事が堅調な住宅会社は、常に協働してくれる人や会社を求めています。
そのようなニーズが年々高まっているため、私もHOUSE BASEのネットワークを拡充させながら、実務的な「ヨコのつながり」でサポートしていきたいと思っています。
HOUSE BASEが定期的にセミナーや勉強会を実務者向けに開催するのも、こうした「ヨコのつながり」を日頃より構築していきたいという想いからです。
同じ業界におりますので、時にはライバルや競合先となりますが、困ったときはお互いに助け合うような実務者ネットワークがHOUSE BASEの目指す「ヨコのつながり」です。
設計事務所様には、見積り、施工の依頼先として工務店様を紹介します。
(同時に工務店様に設計事務所様を紹介することになります。)
工務店様には、設計担当の社員がいることは稀ですので、外部の設計事務所様と協働している会社が多いのです。そのため、工務店様の自社案件の設計業務を担ってくれる設計事務所様を紹介することがあります。
起業する前には、木構造メーカーの設計事務所専属の営業担当でしたので、この実務者紹介はかなりの数を経験しました。
このプロ同士の初顔合わせに、私は紹介者として必ず同席することを心がけています。
その理由は、最初の顔合わせがとても重要だからです。
初対面でなるべくお互いを知っていただくために、あえて両者を知っている私が盛り上げ役(時にはイジリ役)となり、プロ同士の本音を引き出したいのです。
他人から見たら、ただのおせっかいなオトコに映るかもしれません。(でも、いーーーんです!)
なぜなら、設計のプロと施工のプロの良いコラボレーションを実現するには、やはり相性がとても重要だということを今までの経験で学んでいるからです。
住宅・建築業界の慣習で、設計者は施工者からは「先生」と呼ばれ、施工者は請負契約という言葉に象徴されるように「請けて負ける」という自虐ネタのような意識が浸透しており、設計者が上で、施工者が下というような不文律があります。
でも、家づくりにおいて、このような上下関係は必要なのでしょうか?
家づくりでは、その住宅に暮らす施主が、主役ではあります。施主は主役ではありますが、自分自身が設計したり施工したりすることは困難なため、設計者や施工者が必要になります。
住宅は、長く使うものですので、住宅が完成してからも点検やメンテナンスで、設計者や施工者との関係は続きます。
家づくりにおける究極の理想は、施主、設計者、施工者がお互いをリスペクトしながら対等の関係を構築しつつ、コミュニケーションを深めることで、より良い家づくりを実践することです。
設計者にも施工者にもいろいろなタイプの人がいます。
良い家づくりを実践している人は、人柄が良い人が多いことも事実です。
ただお互いの職能としての立場や役割の違いもあり、互いに警戒心を持ちながら、相手を観察することも事実です。
私が危惧しているのは、ちょっとしたボタンのかけ違いで、せっかくの出会いから良い関係性を作ることができないことです。
ここでの関係性とは、その仕事が受注できたかとか、実現したかということだけではありません。
「今回は御社に仕事を依頼することはできなかったけれど、また次の仕事も相談しますね。」
というような関係性です。
今回の設計事務所様と工務店様の出会いが、良い関係性になることを願いつつ・・・。
これからも「おせっかいなオトコ」を続けていきたいと思います。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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