公開日:2018.04.03
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エコハウスの大事なこと、妨げるもの、メリットを整理する
ハウス・ベースでは、エコハウスの啓蒙、普及活動に尽力しております。
・ 弊社家づくり情報サイト「HB PRESS」によるエコハウスに関する情報提供
・ エコハウスのトップランナーによるコラム(SUR都市建築研究所の浦田さん執筆)
・ つくり手向けエコハウス勉強会「HBエコハウス設計講座」開催
・ 弊社家づくりサービス「HB PROJECT」によるエコハウスができるつくり手のご紹介
ハウス・ベースが、エコハウスに取り組み理由について、いろいろな方に聞かれることが増えてきましたので、このブログで整理してお伝えしたいと思います。
個人的に強く思っているのは、
「冬、寒い住宅をお客様に提供したくない。」
という思いからです。
それだけだと身も蓋もないので、補足させていただきます。
エコハウスにおいて大事なこと
エコハウスを建てる上で、重要なことは下記の4項目です。他にもポイントはありますが、優先順位とその効果となると、圧倒的にこの4項目になります。
1. 高断熱
2. 高気密
3. 夏の日射遮蔽
4. 冬の日射取得
エコハウスを妨げるもの
2020年に省エネ義務化が決まっても、エコハウスの普及が思うように進まない理由は下記の点にあります。ハウス・ベースとしては、下記のことを払拭すべく、エコハウスに前向きなつくり手と協働し、すまい手の皆様の判断にお役に立つ情報提供を心がけています。
1. 「設計の自由度が下がる」という固定観念がある
2. 「デザインや仕様のこだわりが優先する」ため、エコハウスにするための費用を捻出しない
3. 「省エネ計算や仕様の説明など手間が増える」ことに前向きになれない
すまい手、つくり手にいろいろな事情や考えがあるため一概には言えませんが、上記3つの妨げる理由はあまり正しくありません。
少なくとも、設計の自由度が下がるとか、ディテールが表現できないなどの理由で取り組まないとすれば、それはつくり手側の力量や当事者意識の欠如だと思います。
エコハウスのメリット
これがエコハウスに取り組む上で最も大切なことですが、主に下記の3点だと思っています。
1. 地球に優しい(地球環境への配慮)
2. 家計に優しい(冬暖かく、夏涼しい住環境を最低限のコストで実現)
3. 住宅の中の快適性(家の内部の温度差が小さく、健康な生活が送れる)
デザインや使い勝手で不満をもらすお客様がいても、快適な温熱環境を提供して不満をもらすお客様はいないと思います。
エコハウスを実現することで、困る人も、迷惑な人も本来はいないはずです。
自分で家を建てると、上記の「エコハウスのメリット」は心の底から望むことです。
家を建てるときの「1万円」はあまり大きな数字に感じません(総額で金銭感覚が麻痺するので)が、住み始めてからの「1万円」はものすごく大きく感じます。(我が家の場合)
以上、毎年寒くなる時期は電気料金の明細が届くたびに、ヨメから
「どうなってるの!それでも建築士か!」
と、テストで悪い点をとった子供のように怒られているオトコの切なる願いです・・・。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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