公開日:2019.11.22 / 最終更新日:2019.11.23
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デザインライフ設計室様の「鶴川の住宅」オープンハウスに参加
デザインライフ設計室様のオープンハウスに参加
デザインライフ設計室様のオープンハウスに参加しました。
株式会社デザインライフ設計室様は、建築家の青木律典さんが主宰する設計事務所です。
青木さんとは以前より面識があります。
青木さんからは、必ず個別に「オープンハウスの案内」をメールでいただきます。(本当にありがたいことです。)
通常、一斉メールやSNSでの告知がほとんどですので、青木さんの誠実なお人柄が伝わります。
この住宅は、青木さんと私の共通の知人が関わっているということで、見学をとても楽しみにしておりました。
- 設計監理:デザインライフ設計室様
- 構造設計:ハシゴタカ建築設計事務所様
- 不動産コンサルティング:創造系不動産様
不動産コンサルティングは創造系不動産様
「鶴川の住宅」は、小田急線の鶴川駅が最寄駅です。
現地で青木さんにいろいろと案内してもらいました。
クライアントは、30代のご夫婦とのことです。
クライアントが青木さんに自宅の設計依頼をされ、土地探しから相談したいということで、創造系不動産様と協働されたそうです。
青木さんは、創造系不動産様と多くのプロジェクトで協働されています。
創造系不動産様は、「建築と不動産のあいだを追求する」をテーマにしている不動産コンサルティング会社です。
建築家案件に特化しており、土地探しや仲介業務、資金計画までサポートしてくれるので、クライアントや建築家にとって強い味方です。
デザインライフ設計室様の設計、デザイン
この住宅は、敷地の与条件から最大のボリュームを確保できるような空間構成になっています。
1階が寝室と収納、水廻りで、2階がLDKです。
玄関に入ると「縁側」と名付けられたリニアな吹き抜けのある空間に迎えられます。
ほとんどの壁が、「ラワン合板」で仕上げられています。
かなり木質感あふれる感じですが、きれいな割付と丁寧な施工により、ミニマムな印象の空間でした。
デザインのイメージとコストをふまえた選定のようですが、工務店の大工さんの腕も光ります。
(このような仕上げはとてもてまひまがかかります。)
縁側に面した寝室は、和室です。
畳は既製品を使用しており、デザインとコストを両立させています。
壁や天井が「木」で仕上げられておりますので、独特な空間になっています。
洗面室もテイストが統一されています。
鏡も可愛らしいですね。
2階はLDKのみの大空間です。
屋根形状に合わせた勾配天井も「木」で仕上げられています。
間取りの中央にある階段の腰壁も、「木」で仕上げられています。
スチールの手すりなどで開放感を出すことも多い部分ですが、
上下階の移動空間を柔らかく演出することができ、
2階のインテリアデザインとしてもとても良いと思いました。
青木さんの設計は、開口部の造り方が美しいと感じました。
構造設計はハシゴタカ建築設計事務所様
構造設計はハシゴタカ建築設計事務所の高見澤さんです。
木造でありながらあまり太い部材を使わず、美しい構造デザインだと感じました。
2階は主に外周部のみ耐力要素を配置して、構造を成立させているようです。
秀逸なのが、吹き抜けの部分です。
2階の床が外壁に接していないので、短辺方向の梁の上に補強するための方杖を用いた構造設計になっています。
梁幅、方杖幅とも45ミリのため、見付けも細い印象で、白い三角の壁で美しく仕上げているので、軽快な印象の木の手すりも合わせて、空間の開放感を高めています。
デザインライフ設計室様の「鶴川の住宅」の印象
「ミニマムな木質デザインとセクシーな木質構造の融合」という印象でした。
今までにあまり体感したことのない空間でした。
繊細な構造設計も、とても印象的でした。
建築家の青木さん、ありがとうございました!
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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