公開日:2019.05.27
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住宅はライフスタイルに応じて持ち家か賃貸を決めるべき理由
住むなら持ち家と賃貸のどちらがよいのかという問題
「住むなら持ち家と賃貸のどちらがよいのか」という問題は、常に議論されてきました。
この問題の本質は「持ち家か賃貸」ではなく、
「ライフスタイルに合った計画設定ができるか」
に尽きると思います。
持ち家のメリットとデメリット
持ち家の最大のメリットは、住宅ローンを払い終えれば家と土地が自分のものになるという点です。
また住宅ローンの金利は、ずっと低い状態が続いており、各種優遇制度が適用できることも持ち家派を後押ししています。
持ち家のデメリットとしては、不慮の事故や自然災害、環境の変化などのリスクです。
また、住宅ローンを払い終えるまでは、完全に自分のものとは言えません。
賃貸住宅のメリットとデメリット
賃貸のメリットとしては、場所に縛られることなく、隣人トラブルがあれば、いつでも引越しは可能です。
病気、ケガ、リストラ等による収入源リスクにも柔軟に対応しやすい点が挙げられます。
また家計のキャッシュフローという観点からも、住宅ローンのない賃貸派のほうが、現役時代のキャッシュフローは良好で、持ち家は悪化しがちです。
賃貸派は、住宅ローンを組まない代わりに、ずっと家賃を払い続ける必要がありますので、家賃分も含めた老後の資金を貯めておくことが必要です。
住宅の問題は「損か得か」の経済合理性だけは判断できない
住宅の問題は、「どう生きるか」という人生の根幹とリンクしています。
損か得かといった経済合理性だけは判断できません。
持ち家派の人で注意する点は「無理な住宅ローンを組まない」ということです。
仮にローンの支払いが困難になった場合、家を売却してもローンの残債が残る可能性は高いです。
銀行の住宅ローン競争は熾烈を極めており、銀行は積極的に融資を行います。
「銀行が貸してくれるから大丈夫」
と判断せず、自分でしっかりと考えて、返済計画を立てる必要があります。
住宅ローンは退職金に手をつけず、定期収入が無くなる前に払い終えるとベターです。
完済後は負担が減りますので、逆に持ち家派のキャッシュフローは改善していきます。
人生100年時代で、長寿化が進むことを考えると、持ち家派の人のほうが「長寿リスクを軽減」することはできるかもしれません。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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