公開日:2019.04.08
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住宅ローン減税は所得の低い層に配慮を!逆進的な住宅政策を期待
住宅購入の早期化・若年化が進んでいる
住宅ローン減税の拡充は、住宅購入の中心世帯である若年層の負担緩和につながります。
住宅購入世帯の年齢を見ると、注文住宅、分譲住宅共に30代以下が5割前後を占めます。
さらに近年は、共働き世帯の増加や住宅取得を目的とした資金贈与の非課税枠拡大などを背景に、住宅購入を検討する若者が増えています。
実際、20代後半から30代前半の2人以上の世帯の持ち家率が上昇するなど、住宅購入の早期化・若年化が進んでいます。
注文住宅を取得する世帯の平均世帯年収は698万円
住宅購入世帯の中心は、所得の高い層です。
国土交通省の「平成29年度 住宅市場動向調査」によると、住宅を取得した世帯の平均世帯年収は、
注文住宅が698万円、
分譲マンションが798万円と、
一般的な世帯年収(551万円、勤労者総世帯の実収入)を上回ります。
所得が高い層ほど住宅ローンの借入れ金額は大きい傾向
住宅購入世帯の中でも、所得が高いほど住宅ローンの借入れ金額は大きい傾向にあります。
減税が適用される住宅ローンの残高の限度額は400万円と高く、高所得層に恩恵が大きいと言えます。
まとめ
住宅ローン減税の拡充は、消費増税による需要変動の平準化に一定の効果があるものの、税収の減少分に比べて需要創出効果が小さく、非効率ではないかという意見もあります。
住宅ローン減税中心の住宅政策を見直し、財源を低所得者向けの住宅供給や住宅手当の拡充などに振り向けた方がよいのかもしれません。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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