公開日:2019.10.05
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OZONE様セミナー「建物改修・活用のための建築法規」に参加
OZONE様セミナー「建物改修・活用のための建築法規」に参加
OZONE様セミナー「建物改修・活用のための建築法規」に参加しました。
講師は建築再構企画の佐久間さんです。
佐久間さんは友人であり、起業家としても尊敬しています。
建築再構企画様は、建物の法律家というユニークなサービスを提供されています。
今回はこの本の内容をふまえて建物改修を教えてもらいます。
建物を動かす、事業を動かす、建築を動かす
ことで、
「建物のポテンシャルを法で最大化する」
ことをコンセプトに活動されています。
建築再構企画様の仕事が成立する背景です。
古い住宅、建物の場合、検査済証の無い建築が多く存在するという事実です。
そうした建築物は、次に改修する時などの場合、申請ができなくて困ってしまいます。
そうした場合に、佐久間さんの出番が訪れます。
建築再構企画様の仕事
既存建物を活用するための5つの基本ステップ
を教えてもらいます。
1.事業における建物の位置づけを確認する
これが意外とできていない建築実務者が多いそうです。
2.地域の規制を確認する
ネットを活用しながら、慎重に調査する必要があります。
3.既存建物の状況を確認する
図面が見つからない場合、建物の消防設備点検を行う関係で消防署には残っていることがあるそうです。
4.QCDのバランスを考える
改修工事の概要を設定することが重要です。
5.改修のプランニングの方針を立てる
何をやるべきか、何をやらないべきかをしっかり決める必要があります。
建築再構企画様の事例
1.店舗付き住宅からゲストハウスに用途変更した事例
2.戸建て住宅から店舗付き住宅に用途変更した事例
大規模修繕においては、階段が主要構造部となりますので、面積の過半の改修になると確認申請が必要になります。
その判断は行政ごとに異なりますので、あらかじめ行政とよく協議する必要があります。
改修後の写真です。
3.オフィスビルをホテルに用途変更した事例
完了検査時と現状(違法)の違いです。
現状(違法)と計画案です。
最上階の一部を屋根を壊した屋上庭園を作って面積を減らしたこと、二階に駐輪場を入れたことで容積率の緩和を利用したことが、適法で改修できたポイントです。
ホテル営業か、旅館営業かで、関連法規によるロビー、フロントの要件も変わりますので用途の選択も注意が必要です。
面積が減っても、スイートを設けることなどで、事業収支も成り立ちます。
建築再構企画様の進行中のプロジェクト
1.大規模再開発地権者のコンサルティング
大手設計事務所が設計、スーパーゼネコンが施工です。いわゆる大企業です。
大規模再開発プロジェクトでは、地権者や利害関係者との調整はとても煩雑で大変です。
そうした人たちと、設計者や施工者をつなぐ役割がとても求められているという問題提起がありました。
2.機械式駐車場建て替えコンサルティング
近隣にモノレールが開通したことやマンションの住民の高齢化による運転免許の返上などで、機械式駐車場の需要が減ることが問題になっていたそうです。
機械式駐車場はメンテナンスコストがとても高く、建て替えコストも高いのです。
改善案は、自動車用エレベーターを活用されるということでした。コスト面でも運用面でも、大きく改善されるそうです。
3.崩壊した擁壁の設計業務
大型の台風で被害を受けた擁壁の改修です。
宅造規制区域の擁壁として建築側のルールで考えるといろいろ規制があるのですが、土木のルールで考えると実は突破口があったそうです。
(あまりにも稀有な話なので詳細は諸事情により割愛します)
行政内での建築と土木の話し合いもうまく進んだそうで、解決の道に進んでいるそうです。
建築再構企画様のその他の活動
1.建築士向け法規コンサルティング業務
法規コンサルティングの立場でプロセスごとにサポートされています。
2.HEAD研究会有志によるDIYガイドラインの作成
ユーザー向けに分かりやすいガイドラインを作成されています。
これはすごいです!!
建築再構企画の佐久間さんの話は、とてもわかりやすくて勉強になりました。
これから既存の住宅や建築をいかに改修して利活用する仕事は、今まで以上に増えると思います。
そうした流れをふまえて、自社の活動だけでなく、業界全体への啓蒙活動をされている佐久間さんの姿勢は素晴らしいと思いました。
ハウス・ベースでもじっくり取り組んでいきたいと思います。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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