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公開日:2017.12.08  /  最終更新日:2018.11.03

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設計事務所・工務店家づくりのポイント

家づくりは「好まれるお客様」になると成功する!優良な工務店が顧客を選ぶ理由

工務店も実はお客様を選んで仕事を受注していると書くと、意外に思われる方もいるかもしれません。しかし、実力、実績がある優良な工務店ほど、実はお客様を選ぶ傾向は強いのです。理由としては、発注者と施工者の信頼関係が構築できないと、トラブルに発展することが工務店は分かっているからです。工務店の社長や社員、現場で働く大工さんや職人さんも人間ですから、「好まれるお客様」になったほうがいろいろな面で有利なのです。このコラムでは優良な工務店が顧客を選ぶ理由についてその本音をお伝えします。

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工務店はなぜ家づくりを依頼されるお客様を選ぶのか?

家づくりは非常に価格の高い契約になり、工務店としては数千万円単位の商いになります。大きな商いにも関わらず、なぜ工務店がお客様を慎重に選んで受注しなければならないかというと、家づくりにおいてお客様との信頼関係が構築できない場合、トラブルや訴訟になるリスクがあるからです。

地域に根ざして家づくりを手がける工務店にとっては、トラブルによる金銭的なリスク以上に、地域における自社の評判が悪くなってしまうことを危惧しています。インターネットやSNSで広げられた風評は、仮に事実でなかったとしても、なかなか消すこともできないからです。

日本の住宅業界は、お客様側の原因によるトラブルも多く、最悪のケースですと一度のトラブルで廃業に追い込まれる工務店もあります。そのため、実力、実績のある工務店ほど、そのお客様の家づくりの契約を受けるかどうかを冷静に判断しているのです。

工務店が家づくりの依頼を受けることを辞退してしまうお客様の傾向とは?

工務店が家づくりの依頼を受けることを辞退してしまうお客様には、いろいろなタイプの方がおります。主に下記のようなお客様から相談を受けた場合には、工務店は依頼を受けることを慎重に判断しています。

  1. 工務店を「性悪説」で見ていて、猜疑心が強く、警戒心の強い方
    家づくりは「初めまして」の関係からスタートする場合が多いですし、いろいろな情報から工務店や建設会社に一般論として良いイメージがない場合には、お客様と工務店とのコミュニケーションがうまくとれません。工務店が良かれと思って提案したことも、「契約金額を上げたいのでは?」などとお客様に判断されてしまうと家づくりは成り立ちません。
  2. 家づくりの価格に対して異常に厳しい方
    家づくりの見積書に書かれている数字は、普段の生活で目にする金額よりも何桁も大きい金額が書かれておりますので、価格のことに敏感になることはすべてのお客様に共通の話です。筆者が問題視しているのは、お客様が自分でやりたいと思って設計や仕様に盛り込んだ内容が、想像以上に価格が高かった場合に、その理由を「工務店が(利益を乗せすぎて)見積りの価格が高い」というような話になってしまい、関係がこじれてしまうことです。
  3. 家づくりのプロである工務店を信頼せず、自分主体で設計や仕様を一方的に決める方
    今は雑誌やインターネットなどで家づくりの情報を集めることが容易になってきていますし、お客様の感性やライフスタイルも多様化していますので、お客様が自ら主体的に設計や仕様を考えることは素晴らしいと思います。一方で、お客様のやりたいことに対して、施工やメンテナンス、費用の問題もありますので、家づくりのプロである工務店としては適宜アドバイスをすると思われます。そうした助言に耳を貸さず、「とにかく自分がクライアントなのだから、言う通りに作ってほしい」などというような関係になってしまうようでは、バランスのとれた家づくりを実践することは難しくなってしまいます。
  4. 工務店や住宅のことをきちんと理解する努力をされない方
    注文住宅は建てて終わりではなく、住み始めてからもメンテナンスで工務店との関係は長く続くことになります。工務店に対して理解の浅い方や、家づくりのための最低限の情報収集をされない方は、工事中や完成した後に「こんなはずではなかった」とトラブルになりやすいのです。

まとめ

上記のような理由から、工務店は過去の経験をもとに、お客様を慎重に選んでいるのです。住宅業界は、残念ながらクレーム産業と呼ばれるほどトラブルが多いことも事実で、お客様、工務店ともに悪気がなくても、トラブルに発展してしまうことがあります。失敗しない家づくりのためには、入念な情報収集により候補となる工務店を選定したら、資料請求や見学会等のイベントに参加して、その中で相性の良い工務店が見つかったら、ぜひその工務店の社長に会いに行ってみてください。

工務店の家づくりの質とサービスは、「すべて社長で決まる」からです。

 

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HOUSEBASE 代表取締役 植村将志

住宅・建築分野におけるリアルな情報発信や、役立つコンテンツやサービスの提供、実務者向けのソリューションを通じて、すまい手やつくり手にとって納得のできる家づくりを目指しています。

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