公開日:2016.04.27 / 最終更新日:2018.11.03
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誠実な家づくり
家づくりのつくり手に求められる「誠実」とは、住み心地のよさを追求すること、耐震性や可変性に優れたもの、美しさや独創性に妥協しないでつくられたもの、関わる人や社会のことも考えられてつくられる家づくりを実践することです。このような「誠実」にこだわっているつくり手が島建設株式会社です。
神奈川県南東部に位置する三浦半島の大部分を占める横須賀市は、東は東京湾、西側は相模湾に面するところです。
この地で創業した「島建設株式会社」は、より良い家をつくるために真摯に家づくりと向き合い、創造性溢れる家をつくり続けている会社です。
誠実であることにこだわり続ける家づくり。そんな魅力あふれる話を聞くことができました。
横須賀で︎創業53年
京浜急行電鉄の馬堀海岸駅を降りて、歩いて3分ほどの距離にあるところに、島建設株式会社のオフィスはあります。2階建ての社屋と、その前には駐車場もあります。
会社設立は、1963年4月。創業53年の実績のある工務店です。
出迎えてくれたのは、専務取締役の細田伸令さん。
穏やかな笑顔で話す姿からは、実直で誠実な雰囲気を感じられる方でした。
「創業期は、京浜急行線が延伸された時期と重なり横須賀が東京や横浜のベッドタウンとして発展していたこともあり、宅地開発や分譲住宅が事業の中心でした。その後、現在のように注文住宅を中心とした体制になりました」
細田さんは富山県黒部市のご出身。
「高校を卒業するまで黒部にいました。冬は本当に寒くて雪は嫌いでした(笑)」
日本大学工学部土木学科に進学し、キャンパスのある福島県で暮らすことに。
「土木学科だったので、公務員、ゼネコン、土木コンサルタント会社に就職する同級生が多かったですね」
「大学卒業後は富山県に戻り、建設会社に就職しました。その建設会社では、官公庁発注の土木工事の仕事などを経験しました」
その後、土木から建築の道に進むことを決め、島建設の島さんが親戚だったこともあり、神奈川県横須賀市にある島建設に入社する。
「建築の知識や実務については、仕事をしながら一生懸命に勉強して覚えていきました」
「入社した時から、営業、設計、見積り、工事とすべての経験を積んでおり、それが今の自分を支えています」
細田さんは、難関の国家資格である一級建築士も猛勉強の結果、26歳の時には取得されたとのこと。建築を専攻している人でもなかなか合格できない試験を、土木を専攻されていた方が、この若さで取得するのはすごいことです。
島建設の家づくり
島建設は、注文住宅に特化するようになってからは、施工数を年間10棟以下に限定して、お客様それぞれと真剣に向き合ってきたそうです。
細田さんに島建設の家づくりの考えについて聞いてみる。
「設計段階から施工まで徹底してこだわれるように、施工棟数は年間10棟までとし、施工棟数ではなく多彩なデザインや丁寧な施工でご満足いただける会社を目指しています」
「弊社が持っている経験、知識、技術を惜しみなく注ぎ込むことを信条にしています」
細田さんのつくり手としての真摯な姿勢と、お客様の要望を丁寧に汲み取りながら提案する家づくりは、お客様から「家づくりが終わってしまうと寂しい」と嘆かれることもあるそうです。
「弊社の家づくりに欠かせないのが、強靭な木構造。それにより、躯体の制約を最小限に抑えられ、自由な発想で思い思いの空間を描くことができます」
「家族構成やライフスタイルの変化に対応できる「スケルトン&インフィル」を基本とし、可変性の高い空間をつくることで、家としての寿命を長く保てるようにすることを心掛けています」
「全ての建物で構造計算(許容応力度計算)を行い、家の安全性を明確にしています。耐震性能を高めることは工務店の使命だと考えています」
こうした家づくりは、耐震性や耐久性にも優れ、安心の住まいに仕上がります。
シンプル・開放感・機能性
つくり手として実践している「こだわり」について細田さんに話を聞いてみる。
「できるだけシンプルな設計をすること、開放的な空間を創ること、快適な生活のために機能的なプランであることをコンセプトにしています」
これからの時代でより求められる住宅の環境性能についても、細田さんの意識は高い。
「快適な生活空間のためには家の中の温度差がないような温熱環境が望まれます。そのために必要なのが断熱性能です。一定の性能がでるように断熱の施工には細心の注意を払っています」
「空気質の環境においても、シックハウス症候群、化学物質過敏症が起こる原因などについて日頃から安全安心な素材を選択するように心がけています」
「省エネ住宅となるよう自然の力を利用した。いわゆるパッシブハウスの考え方を設計段階で取り入れています」
2009年に施行された長期優良住宅の制度も、島建設では早い段階からこの長期優良住宅に取組み、実績が多いそうです。
「家づくりはお客様との真剣勝負だと思います。多くの人にとって一生に一度の家づくりですから、もっと遠慮せずにわがままを言ってほしいですね」
「お客様一人ひとりの思い描く家がそれぞれ異なるのは当然のことで、私たちはその夢をお聞きし、お客様に感激していただき共に喜べるような家づくりを目指しています」
細田さんの穏やかな雰囲気の中に、今までの経験による家づくりのノウハウの蓄積が感じられ、とにかくお客様に家づくりを楽しんでほしいという気持ちが伝わってきます。
島建設株式会社の「誠実な家づくり」はここまでです。
次回は「建築家とのコラボレーション」をお伝えします。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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