家づくりの鉄則は、自己資金を貯めて住宅ローンを抑えること
家づくりの資金は、自己資金と、自己資金だけでは足りない分を住宅ローンの借り入れでまかなうことがほとんどです。自己資金が多ければ多いほど、住宅ローンの借り入れを少なくすることができます。このコラムでは、自己資金と住宅ローンのバランスについてお伝えします。
自己資金を用意することのメリット
住宅ローンの借り入れが少なければ、支払う利息も少なくなるので、総支払額が少なくなります。住宅ローンは、数千万円の借入額で返済期間も長いことから、利息だけでも「数千万円」になることがあります。同じ建築費でも、自己資金をより多く準備できれば住宅ローンの借入額を抑えることができ、総支払額が違ってくることになります。
住宅ローンには、店頭表示金利よりも低い「引き下げ金利」が用意されているケースがありますが、引き下げ金利が適用される条件に「自己資金20%以上」などの項目のある金融機関もあります。自己資金の用意のほか、給与振込口座や公共料金の引き落とし口座の開設などが条件になることが多いようです。
住宅ローンの借入額を抑えることができれば、借入額によって違ってくる「保証料」もコストダウンすることができます。銀行によっては「保証料」無料などの特典がある場合もありますので確認するようにしましょう。
建築費用の100%を融資してくれる住宅ローンもありますが、費用の90%を超える借り入れの場合には、審査のハードルが上がることもあるようです。希望金額が借りられないこともありますので注意が必要です。
注文住宅の住宅ローンの借入額の平均は約2800万円
住宅ローンの借りられる金額は、借りる人の年収や家計状況、今後の出費の予定などによって違ってきます。
平成26年度の国土交通省「住宅市場動向調査」のデータを見てみます。
住宅ローンの借入額の平均
- 注文住宅: 2,787万円
- 分譲住宅: 2,717万円
- 中古住宅: 1,523万円
住宅ローンの年間返済額の平均
- 注文住宅: 114.4万円
- 分譲住宅: 114.9万円
- 中古住宅: 95.9万円
住宅取得資金総額の平均 ※土地取得費含む
- 注文住宅: 4,029万円
- 分譲住宅: 3,646万円
- 中古住宅: 2,288万円
世帯年収に占める住宅ローンの返済負担率
- 注文住宅: 20.8%
- 分譲住宅: 19.2%
- 中古住宅: 16.9%
まとめ
平成26年度の国土交通省「住宅市場動向調査」のデータでは、注文住宅の場合、総資金額のうちの借入額の割合は平均69.2%となっています。つまり平均で約3割の自己資金を準備していることになります。実際には、無理のない返済計画にするために、自己資金を用意して足りない分を住宅ローンから、という人が多いことがわかります。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
最新記事 by HOUSEBASE 代表取締役 植村将志 (全て見る)
- 4号建築物も構造図書の保存義務化へ - 2020年1月10日
- 耐震等級の徹底解説!住宅性能表示の構造の安定とは? - 2019年7月29日
- 住宅のリフォームは「健康性能の強化」が必須な理由 - 2019年6月15日
- 工務店は「事業承継できるかどうか」で選ぶ時代に - 2019年5月20日
- 省エネルギー住宅の「全館空調」はエアコンのみで実現できる - 2019年5月19日
こちらから(コメントフォーム)自由にコメントください!