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公開日:2017.07.14  /  最終更新日:2018.11.03

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家づくりと費用

坪単価にはなぜ違いが出るのか?

「坪単価」はさまざまな要因に左右されるため、同じ住宅会社で建てた同じくらいの床面積の家でも、坪単価に差が出ることがあります。間取りや仕様の違いによって建築本体工事費が上がることで、結果として坪単価もアップしてしまうからです。

坪単価にはなぜ違いが出るのか?

坪単価は「家のカタチ」で大きく変わる

同じ床面積の住宅でも、箱型の総2階の住宅と、外観や内観に変化をつけるために複雑な形状とした住宅では、後者のほうが必要な材料やアルミサッシの数量が多く、手間もかかるため、建築本体工事費は高くなってしまいます。

使われる内装材や外壁、設備機器のグレードが上がっても同様です。建築本体工事費が上がれば、坪単価は上がってしまいます。

坪単価の決定要因となりやすい項目を以下にまとめます。

  • 間取り:形状、建具の数、その他
  • 外観のデザイン:外壁面積、外壁材のグレード、アルミサッシの数量、その他
  • 設備機器、部材のグレード:キッチン、浴室、洗面台、内装材、その他
  • 構造・工法:構造躯体の種類、断熱・気密の工法等、その他

補足すると、同じ工法、構造でも仕様によって差はありますが、下記の関係性は覚えておいてください。

【構造躯体の費用】 金額の高い順に並べます。

鉄筋コンクリート造 > 鉄骨造 > 木造

【木造の構造躯体の費用】金額の高い順に並べます。

金物工法 > 2×4(ツーバイフォー)工法 > 在来工法

 

延床面積が小さい住宅ほど坪単価は上がる

延床面積が小さくなれば、材料費が減って建築本体工事費もダウンし、坪単価は変わらないのではと思われるかもしれませんが実は違います。

延床面積が減っても、キッチンやバス、洗面台、トイレなどの設備機器の数量は減りませんし、施工費や運搬費などもあまり床面積には左右されません。

大工さんの施工費は「坪あたりの大工手間代」で発注している工務店が多いため、住宅の面積に比例して高くなることが多いです。職人さんも、クロス屋さんや左官屋さんなどは「壁の面積あたりの施工費」のため、やはり住宅の面積に比例して高くなります。ただ工種ごとに施工費以外の諸経費は必ず発生しますので、その金額は住宅の規模であまり変わりません。

工務店の現場監督も、住宅の規模で多少工期に差がありますが、人件費や諸経費などが延床面積と比例して安くなることはないと考えてよいと思います。

上記の理由により、同じ仕様の住宅なら、延床面積が小さくなるほど坪単価は高くなる傾向があるのです。

 

まとめ

広告に出ている坪単価をもとに、建てたい住宅の価格を正確に算出することはできないことはご理解いただいたかと思います。ただ自分の希望する住宅が、坪単価の金額により「高めになる」のか「安めになるのか」の目安にはなるかもしれません。

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HOUSEBASE 代表取締役 植村将志

住宅・建築分野におけるリアルな情報発信や、役立つコンテンツやサービスの提供、実務者向けのソリューションを通じて、すまい手やつくり手にとって納得のできる家づくりを目指しています。

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