公開日:2018.10.20
2499
省エネルギー住宅の勉強会に参加しました
省エネルギー住宅の勉強会に参加しました
今回は、2020年義務化予定の建築物省エネ法を改めて解説し、省エネルギー住宅の重要性やメリットを説明してくれる勉強会です。
国からの補助金を受けている勉強会ということで、受講料は無料となっています。
プレゼンテーションも配布資料も充実しており、これから省エネルギー住宅に取り組む方はもちろんのこと、すでに経験がある建築実務者にとっても頭を整理するために良い講習会だと思いました。
建築物省エネ法の概要
まずは、建築物省エネ法の概要と動向について話を聞きました。
その中で注目すべき情報は、住宅金融支援機構が発表しているデータで、一般消費者が「住宅事業者選びで重視するポイント」の調査結果でした。
一位は、「建物の性能」でした。
二位は「住宅の立地」、三位は「デザイン」でした。
最も気になると思われる住宅の価格は四位でした。
価格が高くなると売れなくなると思っているのは供給者側だけなのかもしれません。
「性能」も「デザイン」も良い住宅でないと、選ばれないという結果ですね。
省エネルギー住宅で受けられる優遇制度
次に、省エネルギー住宅で受けられる優遇制度について話を聞きました。
補助金事業などの制度もありますが、やはり多くの人に取得をおすすめしたいのは「長期優良住宅」です。
「長期優良住宅」の普及率は、平成28年度の一戸建て住宅で約25%とのことです。
国の予測を上回るペースで普及が進んでいます。
長期優良住宅は、「性能が高いことで、安心して長く住める住宅であること」がメリットとなりますので、住宅会社にとっては自社のスタイルに加えて「長期優良住宅」の認定を取得することで、すまい手に良質な住宅を提供できることに繋がります。
断熱・気密の重要性
次に、断熱・気密の重要性について話を聞きました。
断熱や省エネ計算、ゼロエネの話が多いかもしれませんが、実はとても重要なのは気密です。
気密を高めることは、下記のことにつながります。
・ランニングコストの低減:漏気を減らして省エネと快適の両立
・建物の長寿命化:壁体内結露の防止
・空気の鮮度維持:計画換気の性能保持
・快適性の向上:室内の上下温度差の解消
断熱材をその場でつくる演出は面白かったです。
気密測定のよるC値実測検証
次に、気密測定のよるC値実測検証について話を聞きました。
実際に工事中の現場で気密測定を行ったリアルなレポートです。
気密測定における注意点や、実際に検査をして気づいたことなどをありのまま伝えていただきました。
とても参考になる生きた情報でした。
目指すべき断熱仕様、モデルプランの解説
次に、目指すべき断熱仕様、モデルプランの解説について話を聞きました。
複雑化している省エネルギーに係わる用語を整理し、モデルプランを用いて様々なレベルに見合った断熱・設備仕様を、実例を交えて解説してもらいました。
省エネルギー住宅の仕様提案の説明
最後に、省エネルギー住宅の仕様提案の説明について話を聞きました。
参加者限定で現在の断熱・設備仕様での省エネ性能の確認と、希望する省エネルギー性能に見合った仕様提案を1社1案件に限定して無償で提案してくれる画期的な内容となっています。
省エネルギー基準に適合する住宅を供給できない会社には、それぞれの理由があります。
時代も顧客も「性能の高い住宅」を求めている時代ですし、これからを考える上でも「省エネルギー住宅」という言葉が無くなる未来を目指していかなくてはならないと改めて思いました。
勉強会の主催者様、ご案内、お誘いありがとうございました!
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
最新記事 by HOUSEBASE 代表取締役 植村将志 (全て見る)
- 4号建築物も構造図書の保存義務化へ - 2020年1月10日
- 耐震等級の徹底解説!住宅性能表示の構造の安定とは? - 2019年7月29日
- 住宅のリフォームは「健康性能の強化」が必須な理由 - 2019年6月15日
- 工務店は「事業承継できるかどうか」で選ぶ時代に - 2019年5月20日
- 省エネルギー住宅の「全館空調」はエアコンのみで実現できる - 2019年5月19日