公開日:2018.05.11
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家づくりの世界で、イケてる大工・職人は、これからもイケてる
AIが台頭する21世紀には、AIに価値を「奪われる」人と、AIで価値を「生み出す」人の2種類に分かれると言われています。
具体的に、「なくなる仕事」と「減る仕事」があります。
その一方で、「生まれる仕事」と「伸びる仕事」があります。
私は、住宅・建築分野の仕事における仕事(特に設計や施工)については、AIやロボットで省力化される変化はあると思いますが、基本的には「より人間の力が重要になる」と思っています。
特に、「つくる技術」については強くそう思います。
現在は3Dプリンターで家をつくるということを現実的にするための研究も進んでいるそうです。
しかし、現場でつくる基礎工事や木工事、住設機器の取り付けなどが、すぐさま機械に変わるとは思えません。
そもそも、大工さんも職人さんも、数は足りていない状況です。
住宅だけではなく、建築の世界も同様だと思います。
もちろん将来的には、職人技でさえ機械が再現できる時代がやってくるかもしれません。
ある調査によると、大工さんの仕事の約37%は、現場で木材や建材など「モノを運ぶ仕事」ということですので、そうした部分は代替えしてもらってもよいかと思います。
実力・実績があり頼りになる、
イケてる大工さん、職人さんは、
これからの時代に自分たちの技術や能力をいかに機械で再現できるかを考え、
自分にしかできなかった技を機械に代替させることで自分の作業効率を上げようと、
「AIやロボットを使いこなす」考え方を持ち、それを実践するはずです。
大工さんや職人さんなど、すでに代替不可能な職に就く人間は、
より自分の価値を上げる方法を常に模索しています。
大工さんや職人さんは、これからも代替不可能な存在として、家づくりを支えてくれると思います。
そのためには、そうした人たちをまとめ、育てあげていく工務店の存在が不可欠になるのです。
また、大工さんや職人さんのやる気を引き出す設計も重要となりますので、優良な設計事務所の存在も貴重です。
ハウス・ベースでは、そうしたつくり手のネットワークを広げていきたいと思っています。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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