公開日:2019.12.05
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改正建築物省エネ法説明会及び住宅省エネ技術講習会に参
改正建築物省エネ法説明会に参加
改正建築物省エネ法説明会に参加しました。
「省エネ基準説明義務化」が2021年4月に施行されることを受けて、主に建築士を対象とした説明会です。
建築士が施主に
「どのように省エネ基準を説明して、そのエビデンスを残すのか?」
が知りたいと思い、参加したのですが、詳細は2020年4月以降に発表されるということでした・・・。
この説明会では、現在予定されている運用イメージのみ教えていただきました。
そのポイントは下記です。
(未決定ですのであくまでも参考です。変更になることもありますのでご注意ください)
・建築士が重要事項説明書のような書式を準備して、「適合」か「不適合」のいずれかを示す
・「不適合」はどのようにしたら「適合」になるのかの具体的な措置を示す
・この書面がないと、確認申請を受け付けることができない仕組みになる
ということでした。
「適合」のつくり手は、特に問題ないかと思われます。
「不適合」のつくり手は、どのように対応するか、「家づくりの会社」として問われることになります。
以下、説明会のポイントを箇条書きでまとめます。
1.建築物省エネ法の改正概要
・パリ協定をふまえた地球温暖化対策
・用途、規模別の省エネ基準適合率
・建築士等の省エネ基準への習熟状況等
・建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律
・建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の一部を改正する法律
→適合義務制度 300m2以上
→説明義務制度 300m2未満
→建築士から建築主に対し省エネ基準を説明
・用途、規模別のエネルギー消費量と着工棟数との関係
・改正法の公布、施行スケジュール概要
→2020年4月以降に解説テキスト、簡易な評価方法を公開予定
2.改正建築物省エネ法の各措置の内容とポイント
2-1 説明義務
・建築物省エネ法に基づく各制度
・小規模住宅、建築物の省エネ性能に係る説明義務制度
→建築士から建築主に書面で説明
・建築士から建築主への説明書のイメージ
→不適合の場合は、建築物エネルギー消費性能確保のためとるべき措置を記入
・省エネ基準の合理化対象とする気候風土適応住宅の仕様の例示
→外皮基準が適用除外、一次エネルギー基準が合理化
・断熱改修等による居住者の健康への影響調査 概要
2-2 適合義務制度、届出義務制度のポイント
・適合義務制度の概要
・規制措置の適用除外建物について
・適合義務制度と計画変更
・届出義務制度の概要
→着工日の21日前までに所管行政庁に届出
・届出期限の短縮の特例
・届出期限の短縮の特例の対象となる書面
・中規模建築物の適合義務の適用関係
2-3 増改築等の取り扱い
・省エネ適判、届出、説明の判定フロー
・増改築における既存部分の省エネ性能の考え方
・建築物省エネ法改正法の各制度の適合対象
3.省エネ基準と計算方法
・省エネ基準の概要
3-1 戸建住宅の省エネ基準と計算方法
・住宅の省エネ基準の概要
→外皮性能の基準、一次エネルギー消費量の基準
→性能基準と仕様基準
・外皮平均熱貫流率
・冷房期の平均日射熱取得率
・住宅の一次エネルギー消費性能基準
・地域区分の見直し
→建築研究所のHPを確認
・省エネ基準に基づく評価方法の概要(戸建住宅)
→仕様ルート
→詳細警察ルート
→簡易計算ルート
→戸建住宅簡易計算ルート
・戸建住宅の省エネ性能評価の簡素化
・戸建住宅の簡易な省エネ性能評価方法(外皮性能)
・戸建住宅の簡易な省エネ性能評価方法(一次エネルギー消費量)
・住宅に関する省エネルギー基準に準拠したプログラム
・住宅に関する省エネルギー基準に準拠した計算ツール(外皮性能)へのアクセス
・住宅における外皮性能の計算項目
・住宅における外皮性能の計算(標準計算法)
・住宅における一次エネルギー消費性能の計算方法(標準計算法)
・住宅における一次エネルギー消費性能の計算における入力項目(標準計算法)
3-2 共同住宅の省エネ基準と計算方法のポイント
・共同住宅の省エネ基準及び計算方法
・共同住宅の省エネ性能評価方法の簡素化イメージ
・共同住宅を対象とした住戸部分における省エネ性能の簡素化イメージ
3-3 小規模非住宅の省エネ基準と計算方法のポイント
・非住宅における一次エネルギー消費性能の考え方
・小規模非住宅の簡易な省エネ性能評価方法
・小規模版モデル建物法の入力フォームイメージ
・非住宅建築物に関する省エネルギー基準に準拠したプログラム
・各種計算方法の公開スケジュール
・主な制度において使用可能な計算方法、ツール
4.住宅の省エネ化に関する支援制度
・省エネ住宅、建築物の新築に対する主な支援措置
・ZEHの定義
・ZEH等の推進に向けた取り組み
・地域型住宅グリーン化事業
・LCCM住宅
・サスティナブル建築物等先導事業
・長期優良住宅化リフォーム推進事業
・次世代住宅ポイント制度の概要
・既存住宅のリフォームに係る主な特例措置(所得税、固定資産税)
5.その他
・住宅・建築物のエネルギー消費性能の表示について
・国土交通省ホームページ
・IBECホームページ
・建材、設備の検索サイト
・省エネ適判、届出の窓口検索サイト
・建築物省エネ法に関する情報提供、サポート窓口一覧
住宅省エネルギー基準講習に参加
住宅省エネルギー基準講習にも参加しました。
平成28年省エネルギー基準ベースのものです。
以下、ポイントを箇条書きでまとめます。
1.住宅の省エネルギー施策
1)住宅の省エネルギー化の推進
・断熱化することのメリット
・地球温暖化の影響
・エネルギー消費の推移
・用途別のエネルギー消費の推移
2)建築物省エネルギー法
住宅の省エネルギー基準
・現行制度と改正法との比較(規制措置)
・省エネ法から建築物省エネ法へ 基準の変遷
・住宅の省エネルギー基準の概要
・外皮性能基準
・冷房期の平均日射熱取得率
・一次エネルギー消費量基準
・省エネ基準に基づく評価方法の概要(戸建住宅)
2.適切な断熱設計
1)省エネ化の手法
・建築による手法と設備による手法
・バランスの取れた計画
2)省エネ住宅の効果
・省エネルギー効果
・体感温度の上昇
・室内上下温度差の低減
・部屋間温度差の低減
・室内温度のバリアフリー化
・コールドドラフトと冷放射の回避
・暖まるまでの時間の短縮
・結露防止
3)断熱設計と開口部設計
・木造軸組構法の問題点
・充填断熱工法と外張断熱工法
・結露対策の基本
・断熱設計のポイント
・断熱設計における基本性能
→断熱性能、気密性能、防露性能
・均一な断熱施工
・開口部の設計
4)省エネ住宅の住まい方
・必ず守る注意事項
→開放型ストーブは使わない
→必ず換気を行なう
・夏を涼しく暮らす
3.適切な断熱施工
1)基礎の断熱
・床断熱と基礎断熱
・基礎外側断熱と基礎内側断熱
・玄関土間、下部の断熱
・バスユニット下部の断熱
2)床の断熱
・根太間断熱と大引間断熱
・床の気密方法
・防湿フィルムを省略できる場合
・断熱材を入れ忘れやすい部位
・床と壁の取り合い部
・乾燥木材による気流止め
・合板による気流止め
・繊維系断熱材による気流止め
・外気に接する床の断熱
3)外壁の断熱
・外壁の断面構成
・繊維系断熱材の寸法
・繊維系断熱材の施工の要点
・筋交いまわりの断熱
4)開口部まわりの断熱
・開口部まわりの断熱施工
・通気胴縁
5)天井の断熱
・天井断熱の手順
・2階の断熱施工
・間仕切り壁と天井の取り合い部
6)屋根の断熱
・外張り断熱工法による屋根断熱
・桁上断熱
・充填断熱工法による屋根断熱
7)下屋の断熱
・外壁が充填断熱工法の下屋の断熱
8)その他の防湿処理
・基本事項
・点検口まわり
・照明器具まわり
新しい情報の提供というよりも、基本的な内容の周知徹底をはかることに重きを置かれたセミナーでした。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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