建築家選び8つのポイント⑤元施主が紹介しているか?
連載でお届けしている良い建築家を選ぶ8つのポイント、その5つめは「元施主の紹介」です。
元施主が建築家を友人・知人を紹介するのは、仕事に満足している証拠。
経験者のクチコミは、建築家選びの重要な情報のひとつです。
【ポイント5】元施主が紹介しているか?
シリーズ1回目のコラム(「建築家選び8つのポイント①作風・テイストは?」)では、あなたに合った建築家を見極めるために以下の8つのチェックポイントを挙げました。
- 作風・テイストは?
- 発信している情報は?
- 経験値は?
- 人柄に共感できるか?
- 元施主が紹介しているか?
- 信頼できる工務店が存在するか?
- 本音でお金の話ができるか?
- 建築家の自邸はどんな家か?
今回は5番目の「元施主の紹介」について。
建築家への設計依頼のきっかけとして最もよく聞くのが、「友人からの紹介」です。
遊びに行った友人の家がとても魅力的で、どうやって建てたのかを聞き、そこで建築家や設計事務所を紹介されたというケースです。
その友人としても、自分の家を高く評価されればうれしいもの。
お気に入りの洋服を褒められて、どこで買ったのかを教えたら、後日その人が同じ服を着て現れてビックリ……というがありますが、家の建築に関してその心配は無用です。
個々の要望をかたちにする家づくりでは、同じものは生まれません。
むしろ、自分と同じ建築家に依頼したということで、より誇らしく感じてくれることでしょう。
新たなお客様を紹介してくれるのは、建築家にとってもありがたく、うれしいことです。
元施主が自分の作品である家や建築過程に満足いただいている証拠ですから、さらにやりがいを感じてくれるはずです。
【方法】
知り合いから「この建築士さん、いいよ!」と紹介してもらうのが一番ですが、周囲に素敵な家を建てたという人がいない場合もありますよね。
その場合は気になる建築家に、「施主さんが次のお客さんを紹介してくれることがどのくらいあるか」を尋ねてみましょう。
実例も交えて教えてくれるようなら、ますます安心ですね。
なお、住宅の設計実績の多い建築家は、このような紹介の積み重なった結果、実績が増えているというパターンがほとんどです。
いろいろなタイプの建築家がいて、あえて施主とは一定の距離を保って付き合う、というスタンスの方もいます。
それぞれの考え方ではありますが、私の個人的な感覚では、友人を紹介したくなるほど距離の近い関係を持てる建築家はコミュニケーションも取りやすいと思います。
施主さんの生の声を聞くという意味では、シリーズ2回目のコラム(「建築家選び8つのポイント②発信している情報は?」)で紹介した、「お客様の声」をチェックすることも重要な手段。
合わせて行ってみてくださいね。
まとめ
家電の買い替えでも、旅先の宿を決めるのでも、誰か使っている人、行ったことのある人からのクチコミは大事ですよね。
とくに友人や家族など、自分が信頼する人からの「おすすめ!」、あるいは「やめたほうがいい」という生の情報はありがたいものです。
建築家選びでも、元施主のクチコミを十分に活用しましょう。
次回は6番目のポイントである「信頼できる工務店が存在するか?」について、詳しくお話しします。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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