省エネルギー住宅の「全館空調」はエアコンのみで実現できる
最近注目を集めているのが省エネルギー住宅の「全館空調」です。以前の全館空調は、かなり大型の機器や天井裏などにダクトを配管するなど、コストやメンテナンスに大きな問題がありました。近年、導入が進んでいる全館空調は、住宅の高断熱化を徹底することで、市販のエアコン1台もしくは2台で家全体の冷暖房をまかなうことができます。このコラムでは、全館空調に住宅をつくるためのポイントについてお伝えします。
省エネルギー住宅は冷暖房に必要なエネルギーが少ない家
省エネルギー住宅は、冷暖房に必要なエネルギーが少なくて済む住宅です。省エネルギー住宅では、市販のエアコン1台もしくは2台で家全体の冷暖房することも難しくありません。
省エネルギー住宅の断熱性は、できれば「HEAT20」(日本の研究者が提唱する民間の断熱基準でG1とG2に別れ、G2のほうがグレードが高い)のG2レベル相当が望ましいです。
地域の工務店の中には、すでにHEAT20のG2レベル相当の住宅を建てている工務店も存在しますし、HEAT20でも断熱材や窓の仕様なども提示されています。
住宅における空調とは、必要な熱を運ぶことです。風量が少ないと、エアコンの設定温度を上げたり、下げたりしなければ快適な室温になりません。
全館空調の住宅のメリットは「快適さ」
全館空調のメリットは、「快適さ」です。家のどこにいても、極端な暑さや寒さを感じないことは、気持ちを穏やかにしますし、健康も保ちやすくなります。
全館空調は結果として家の中の空気を循環させることになるので、空気清浄機や除湿機・加湿機などの冷暖房以外の機械設備も効率よく使えることになります。
全館空調を行うことで、温度だけではなく、湿度や空気質も改善できます。
2階建ての住宅であれば、1階に暖房用、2階に冷房用のエアコンを設置することで、全館空調を実現することが可能になります。
まとめ
全館空調の住宅を実現することは決して難しいことではありません。建築基準法では、24時間換気が義務付けられており、そこに空調をプラスする考え方です。前提となるのは、住宅の高断熱化です。これからの家づくりでは、建物と設備を一緒に考えることがスタンダードになります。
今回ご紹介する優秀な設計事務所
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HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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