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公開日:2016.07.23  /  最終更新日:2018.11.03

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中古住宅

「ホームインスペクション(住宅診断)」で、安心な中古住宅購入

空家率が過去最高を記録した日本では、国の空家対策も受けて中古住宅市場が活性化しています。「中古住宅を安く手に入れて、自分好みにリフォームする」という購入者も増え、リフォーム市場も大活況です。
けれど中古住宅を買うときには実際に建物の耐久性や不具合がある場合もあります。そこで利用されているのがプロによる住宅チェック「ホームインスペクション(住宅診断)」です。

ホームインスペクション(住宅診断)

中古住宅市場が活気づいている!

最近、テレビや新聞で「空き家」のニュースが多くなってきました。

空家率は史上最高を記録、統計によれば現在7~8軒に1軒が空き家なのです。

10年後には全住宅の約2割が空き家になるという予想もある中、国も空き家対策として、相続した空き家を売却する際に譲渡所得が控除される制度を導入しました(→「相続したけど住まない空き家。売るなら今?」)。

これを利用して空き家を売却する人も増え、中古住宅市場は活性化しつつあります。グラフを見ると、住宅売買における中古住宅の割合が年々増えているのがわかります。

「新築だけが家じゃない」と考え、自宅を中古住宅のリノベーションで手に入れる人も増えてきました。

技術や素材が進化して住宅が長持ちするようになり、中古住宅を買って自分好みにリノベするのは、トレンドと言い切ってもいいかもしれません。(→「コスト面だけではない、「中古住宅」×「リノベーション」のメリット」)

そんな中、多くの中古住宅が市場に出回っていけば、買う人の選択肢も広がり、理想の家に出会えるチャンスも高くなりますね。

欧米では売買される住宅の大半が中古物件ですが、日本にもそんな時代が到来するかもしれません。

既存住宅流通推計量

中古物件購入のメリットとデメリット

中古物件購入のメリットは、なにより新築物件よりも低価格で手に入ること。同じ予算であれば、設備や内装にお金をかけることができます。内装=インテリアは自分自身の個性が出しやすいので、家づくりでも注目されている部分です。

リフォームに力を入れている住宅設備メーカーでは、短い工期で交換しやすいドアや窓、浴室など、さまざまな商品を開発しています。

一方、デメリットは家の不具合、欠陥です。

実際、中古住宅は不具合が発生する可能性が高く、民法では、引き渡してから見つかった欠陥は売り主に修繕する義務があるとしています。しかし、それでは売り主のリスクが大きくなるので、一般的には、引き渡しから3か月以内に見つかった主要構造部分の欠陥や雨漏りなどに限って売り主が責任を持つ、という契約内容が多くなっています。

中古住宅購入後のトラブル経験の有無

ホームインスペクションで買った家をチェックする

中古住宅の取引では、買い手だけではなく、売り手にも専門知識がない場合があります。

3か月間と短い期間に、自分の力で雨漏りがあるか、壁や柱がゆがんでいないか、その他細かい部分をすべてチェックするのは一般のすまい手には至難の業。

そこで注目されているのが「ホームインスペクション(住宅診断)」です。

これは一級建築士など住宅に関する知識が豊富な専門家が、建物の劣化具合や施工不良の有無などを診断してくれるサービスです。

外壁など外からのチェックはもちろん、各部屋の床や壁の傾き、水回り設備の動作チェックなどのほか、点検口から屋根裏や床下をチェックすることもあります。売り主側とは関係のない第三者が確認することで中立な情報が得られます。

新築購入の際に利用するのもおすすめです。家ができあがってからでは見ることのできない構造の細かいチェックや、施工のチェック、家づくりの手順に問題はないかなどがチェックできます。

この段階で細かくチェックできれば、引き渡し後のトラブルが未然に防げますね。

ホームインスペクションを検討するには

ホームインスペクションサービスは、専門会社のほか、設計事務所、リフォーム会社などで提供されています。サービス内容や料金はさまざまなので、サイトにアップされている報告書のサンプルなどを見て検討するとわかりやすいです。

重要なのは受注実績や専門資格の有無のチェック。不具合を見つけるはずの専門家が、実は信頼できなかったということになってしまっては本末転倒です!

また、専門家への依頼の前に、すべて丸投げではなくすまい手も家づくりについて学び、自分の目でもできるだけ確かめていきましょう。専門家のレポートについても、遠慮なく質問していってください。結局、誰よりも信頼でき、真剣にその家づくりを考えているのは自分自身なのですから。(→「考えて決められる、「すまい手」になろう」

この記事をご覧になって「解決できなかったこと」、「質問してみたいこと」などは
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HOUSEBASE 代表取締役 植村将志

住宅・建築分野におけるリアルな情報発信や、役立つコンテンツやサービスの提供、実務者向けのソリューションを通じて、すまい手やつくり手にとって納得のできる家づくりを目指しています。

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