エコな家づくりは「スモール&シンプルで環境にやさしい家」がテーマ
少し前までは、「環境に負荷をかけない」とか、「エネルギーを浪費しない」というエコな暮らしは、かなり意識を高く持たなければできないことでした。きちんとした生活習慣が身についていないと実行できなかったり、我慢が必要だったり、むしろコストは割高だったりしたからです。エコな暮らしを実践するには「スモール&シンプルで環境にやさしい家」を建てることがポイントです。
なぜ小さな家はエコなのか
自然を身近に感じることは、エコな暮らしの第1歩ですが、小さな住まいや余計なものをたくさん持たない生活も充分エコロジカルです。
小さな家はそれ自体、消費するエネルギーが少なくてすみますし、そこでの暮らしは自然とシンプルで無駄のないものになるはずです。持ちすぎないで、潔い生活を実践している家がこれからの家のかたちかもしれません。
これまでの日本の家づくりは、敷地や住宅ローンの許容範囲で、可能な限り広くつくることを目指していたかもしれません。
それは、「どんな暮らしがしたいか」に基づき、自分や家族の身の丈にあった家をデザインするのではなく、「なるべく大きな家を建てる」というかたちで考えられてきたのではないでしょうか。
実は日本の家は決して狭くはないのです。賃貸住宅は決して広いとは言えませんが、一戸建ての住宅に関しては、アメリカに次ぐ世界第二位の広さだと言われています。
その結果、間取りという言葉で象徴されるように、家族と家族が壁で分離され、光や風を感じることができなくなり、たくさんの住宅ローンを抱えてと、多くの課題があります。
なぜ「小さな家」がいいのか?
今、地球環境という観点から低負荷型の家づくりが求められています。
これから家を建てる世代にとっては、所得が伸びにくく低成長とも言われている観点からすると、なるべくコストを抑えつつ高品質な家づくりが求められています。
それらの多くの課題を解決するために、「スモール&シンプルな環境にやさしい家」はキーワードになります。
小さな家は、家族の距離が縮まり、暮らしがコンパクトになる家です。省エネ・省資源の環境にやさしい家です。
限られた空間の中に家族の居場所をつくり、美しいデザインと機能性をバランスさせた設計力が求められます。
小さい家だからと、美しさや品質を犠牲にせず、耐震・温熱・防火など高い住宅性能を実現し、安心・適正価格・高品質な家をつくりましょう。
まとめ
今や、いい環境づくりや限られた資源の有効利用は、スローガンではなく、みんなが日々実践していくものという認識に変わっています。
環境問題がより切実になってきたということもありますが、悲観するばかりではなく、それに対応すべくエコに配慮した商品が増え、快適でデザインもよく、省エネで経済的というものや考え方が浸透してきたからです。
これからの住まいは、環境にやさしい家であり、住む人が健康に過ごせて、心地よく、デザイン性の高いものであることは当然の選択になっていくはずです。
HOUSEBASE 代表取締役 植村将志
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